ねえ、如何どうして目めを合あわさうともしないの。何故なぜ。屹度きっと
「直視ちょくしに耐たいへない。」とでも云いふのでせう。だうせ。ぢやあ
一体いったい誰だれよ。こんな女おんなにしたのは誰だれ。
ねえ、待まつてゐたんだよ追おつて来きてくれるのをずつと。
やつと会あへたつてのに抱だいてもくれないのか。一寸ちょっと。あゝああ
人生じんせいご破算はさん。お前まえさんあんたの所為せいだつて。
分わかんないの。仕合しあわせつて何なに。何どれが其それだつてのよ。
面倒臭めんどうくさいわ。脳味噌のうみそも腸わたもばら撒まいて見みせやうか。骨ほねの髄ずい
まで染そめ抜ぬかれた女おんなをご覧らんなさい。
好すきよ大好だいすき、皆みんなあんたに上あげる。いゝえ。嫌きらひ大だい嫌きらひ
よ、矢やつ張ぱり返かえして今いま直すぐ。なんて。まう遅おそいわ南無三なむさん。
お前まえさんで出来できてんだ、全部ぜんぶ。
分わかつてんの。仕合しあわせも、不幸ふこうも、刻一刻こくいっこく消きえ失うせる。
冷ひやこいやうで温あったかいこの手てが、味あじわひ尽つくしたわ。これ
以上いじょうは何なんにも無ないと思おもふの。憎にくく可愛かわいい人ひとよ。痛いたいやうで
気持きもち良よいお別わかれよ。過すぎ去さつたあの日々ひび。留とどめてゐるまゝまま
の生命いのちごと終おはらせて仕舞しまひたい。
薄うすらいで行いくわ。私わたしは独ひとり法師ぼっち。
ねえnee、如何douしてshite目meをwo合aわさうともしないのwasautomoshinaino。何故naze。屹度kitto
「直視chokushiにni耐taiへないhenai。」とでもtodemo云iふのでせうfunodeseu。だうせdause。ぢやあjiyaa
一体ittai誰dareよyo。こんなkonna女onnaにしたのはnishitanoha誰dare。
ねえnee、待maつてゐたんだよtsutewyitandayo追oつてtsute来kiてくれるのをずつとtekurerunowozutsuto。
やつとyatsuto会aへたつてのにhetatsutenoni抱daいてもくれないのかitemokurenainoka。一寸chotto。あゝaa
人生jinseiごgo破算hasan。おo前maeさんあんたのsanantano所為seiだつてdatsute。
分waかんないのkannaino。仕合shiawaせつてsetsute何nani。何doれがrega其soれだつてのよredatsutenoyo。
面倒臭mendoukusaいわiwa。脳味噌noumisoもmo腸wataもばらmobara撒maいてite見miせやうかseyauka。骨honeのno髄zui
までmade染soめme抜nuかれたkareta女onnaをごwogo覧ranなさいnasai。
好suきよkiyo大好daisuきki、皆minnaあんたにantani上aげるgeru。いiゝえe。嫌kiraひhi大dai嫌kiraひhi
よyo、矢yaつtsu張paりri返kaeしてshite今ima直suぐgu。なんてnante。まうmau遅osoいわiwa南無三namusan。
おo前maeさんでsande出来dekiてんだtenda、全部zenbu。
分waかつてんのkatsutenno。仕合shiawaせもsemo、不幸fukouもmo、刻一刻kokuikkoku消kiえe失uせるseru。
冷hiやこいやうでyakoiyaude温attaかいこのkaikono手teがga、味ajiわひwahi尽tsuくしたわkushitawa。これkore
以上ijouはha何nanにもnimo無naいとito思omoふのfuno。憎nikuくku可愛kawaiいi人hitoよyo。痛itaいやうでiyaude
気持kimoちchi良yoいおio別wakaれよreyo。過suぎgi去saつたあのtsutaano日々hibi。留todoめてゐるmetewyiruまゝmama
のno生命inochiごとgoto終oはらせてharasete仕舞shimaひたいhitai。
薄usuらいでraide行iくわkuwa。私watashiはha独hitoりri法師botchi。