あなたの娘むすめであるうちに
もっと甘あまえていたかった
父ちちの胡坐あぐらの膝ひざの上うえ
組くんだ両手りょうてに陽ひが揺ゆれる
あれは十五じゅうご そして十九じゅうく
ポツリポツリと 想おもい出でを
嫁とつぐ朝あしたに語かたらいながら
涙なみだぐませる秋あきを見みる
秋桜こすもすかすめる赤あかとんぼ
あれと指ゆびさし見みていたら
思おもいがけない淋さびしさが
ふいに心こころにこみ上あげる
ここにお茶ちゃを そこに煙草たばこ
慣なれぬ手てつきで世話せわをやき
嫁とつぐ朝あしたを見送みおくりながら
父ちちと娘むすめで秋あきを見みる
あれは十五じゅうご そして十九じゅうく
ポツリポツリと 想おもい出でを
嫁とつぐ朝あしたに語かたらいながら
涙なみだぐませる秋あきを見みる
あなたのanatano娘musumeであるうちにdearuuchini
もっとmotto甘amaえていたかったeteitakatta
父chichiのno胡坐aguraのno膝hizaのno上ue
組kuんだnda両手ryouteにni陽hiがga揺yuれるreru
あれはareha十五juugo そしてsoshite十九juuku
ポツリポツリpotsuripotsuriとto 想omoいi出deをwo
嫁totsuぐgu朝ashitaにni語kataらいながらrainagara
涙namidaぐませるgumaseru秋akiをwo見miるru
秋桜kosumosuかすめるkasumeru赤akaとんぼtonbo
あれとareto指yubiさしsashi見miていたらteitara
思omoいがけないigakenai淋sabiしさがshisaga
ふいにfuini心kokoroにこみnikomi上aげるgeru
ここにおkokonio茶chaをwo そこにsokoni煙草tabako
慣naれぬrenu手teつきでtsukide世話sewaをやきwoyaki
嫁totsuぐgu朝ashitaをwo見送miokuりながらrinagara
父chichiとto娘musumeでde秋akiをwo見miるru
あれはareha十五juugo そしてsoshite十九juuku
ポツリポツリpotsuripotsuriとto 想omoいi出deをwo
嫁totsuぐgu朝ashitaにni語kataらいながらrainagara
涙namidaぐませるgumaseru秋akiをwo見miるru