春はるまだ浅あさき
黄昏たそがれの
冷つめたく棚引たなびく
風かぜの底そこに
密ひそかにダフネの
香かおり嗅かぐ
行ゆく手てに穿うがたれし
わが奈落ならくを
閉とざすように
塞ふさぐように
甘あまく纏まといつき
あなたへと
転ころがりゆく
心こころを放はなてと
逢あいに行いっても
いいですか
月影つきかげ籠こもる闇やみへ
この身みが抱だくのが
荊いばらでも
ああ恋こいは
傷きずつくことを恐おそれぬ
静しずかにダフネは
朽くちるだろう
乙女おとめの最後さいごの
季節きせつのように
幸福こうふくと哀かなしみの
狭間はざま
私わたしは佇たたずみ
ただあなたの
髪かみを撫なで
眠ねむりにつく日ひ
待まちわびる
春haruまだmada浅asaきki
黄昏tasogareのno
冷tsumeたくtaku棚引tanabiくku
風kazeのno底sokoにni
密hisoかにkaniダフネdafuneのno
香kaoりri嗅kaぐgu
行yuくku手teにni穿ugaたれしtareshi
わがwaga奈落narakuをwo
閉toざすようにzasuyouni
塞fusaぐようにguyouni
甘amaくku纏matoいつきitsuki
あなたへとanataheto
転koroがりゆくgariyuku
心kokoroをwo放hanaてとteto
逢aいにini行iってもttemo
いいですかiidesuka
月影tsukikage籠koもるmoru闇yamiへhe
このkono身miがga抱daくのがkunoga
荊ibaraでもdemo
ああaa恋koiはha
傷kizuつくことをtsukukotowo恐osoれぬrenu
静shizuかにkaniダフネdafuneはha
朽kuちるだろうchirudarou
乙女otomeのno最後saigoのno
季節kisetsuのようにnoyouni
幸福koufukuとto哀kanaしみのshimino
狭間hazama
私watashiはha佇tatazuみmi
ただあなたのtadaanatano
髪kamiをwo撫naでde
眠nemuりにつくrinitsuku日hi
待maちわびるchiwabiru