ああ簡かん単たんに欲ほしいものが
手てに入はいる魔ま法ほうがあれば
あの人ひとにも愛あいされるのに
彼かの女じょはつぶやいた
すると突とつ然ぜん 煙けむりのように 一人ひとりの魔ま女じょが現あらわれ
あなたの願ねがいを 叶かなえましょう それから
全すべての欲ほしいものを手てに入いれた
彼かの女じょは笑わらう
愛あいする人ひとと結むすばれ幸しあわせで
もっともっと欲ほしくなった
美うつくしさも地ち位いも名めい誉よも
愛あいする人ひとも 全すべてを
その魔ま法ほうで手てにするたび
彼かの女じょは壊こわれてく
愛あいされたいと願ねがっていた あの人ひとさえ忘わすれて
狂くるった欲よく望ぼうに 溺おぼれていく それでも
全すべての欲ほしいものを手てに入いれた
彼かの女じょは嘆なげく
どうして欲ほしいものを手てにしても
ずっとずっと満みたされない
全すべての欲ほしいものを 魔ま法ほうで
手てにした彼かの女じょは
欲ほしいと願ねがうことを 失うしなって
そして何なにも要いらなくなった
本ほん当とうに大たい切せつなことは
簡かん単たんに見みつからない
だから 意い味みがあるんだと気き付づいた彼かの女じょは
全すべてを 捨すてて 歩あるき出だした
ああaa簡kan単tanにni欲hoしいものがshiimonoga
手teにni入haiるru魔ma法houがあればgaareba
あのano人hitoにもnimo愛aiされるのにsarerunoni
彼kano女joはつぶやいたhatsubuyaita
するとsuruto突totsu然zen 煙kemuriのようにnoyouni 一人hitoriのno魔ma女joがga現arawaれre
あなたのanatano願negaいをiwo 叶kanaえましょうemasyou それからsorekara
全subeてのteno欲hoしいものをshiimonowo手teにni入iれたreta
彼kano女joはha笑waraうu
愛aiするsuru人hitoとto結musuばれbare幸shiawaせでsede
もっともっとmottomotto欲hoしくなったshikunatta
美utsukuしさもshisamo地chi位iもmo名mei誉yoもmo
愛aiするsuru人hitoもmo 全subeてをtewo
そのsono魔ma法houでde手teにするたびnisurutabi
彼kano女joはha壊kowaれてくreteku
愛aiされたいとsaretaito願negaっていたtteita あのano人hitoさえsae忘wasuれてrete
狂kuruったtta欲yoku望bouにni 溺oboれていくreteiku それでもsoredemo
全subeてのteno欲hoしいものをshiimonowo手teにni入iれたreta
彼kano女joはha嘆nageくku
どうしてdoushite欲hoしいものをshiimonowo手teにしてもnishitemo
ずっとずっとzuttozutto満miたされないtasarenai
全subeてのteno欲hoしいものをshiimonowo 魔ma法houでde
手teにしたnishita彼kano女joはha
欲hoしいとshiito願negaうことをukotowo 失ushinaってtte
そしてsoshite何naniもmo要iらなくなったranakunatta
本hon当touにni大tai切setsuなことはnakotoha
簡kan単tanにni見miつからないtsukaranai
だからdakara 意i味miがあるんだとgaarundato気ki付duいたita彼kano女joはha
全subeてをtewo 捨suててtete 歩aruきki出daしたshita