「火刑の魔女」の歌詞 Sound Horizon

2010/12/15 リリース
文字サイズ
よみがな
hidden
かすかな記憶きおくいと手繰たぐるように
仄暗ほのぐらもりあしれた

おさな記憶きおくみち辿たどるように
んだもりおくへとすすんだ

物心ものごころついたときには、すでちち消息しょうそく不明ふめいで、
わたしはは何時いつ二人ふたり、とてもまずしいらしだった。
井戸いどどくれたなどと、われなきつみしいたげられることおおく、
わたしにとって友達ともだちえるのは、もり動物達どうぶつたちだけだった……。

それでも 嗚呼ああ ねぇ 母さんムッティ わたししあわせだったよ
その理由りゆうを ねぇ ってた? 貴女あなた一緒いっしょだったから

それなのに 何故なぜ ははわたしてたのか?
どうしても それが りたくて……

ちいさなわたしひろってくれたのは おおきなまちにある修道院しゅうどういんだった
けれど はげしくれた改革かいかくあらし
新教徒達しんきょうとたちによって 嗚呼ああ 無惨むざんにも破壊はかいされた

人生じんせい数奇すうきなもの 運命うんめいわからないから
ひとつのわりは あたらしいはじまりとしんじて 勇気ゆうきって
積年せきねん疑問ぎもんため故郷こきょうさがたびはじめた

わたし来訪らいほうっていたのは、いしのようにとしった老婆ろうばで、
まるで見知みしらぬその女性じょせいが、ははであるとはにわかにはしんがたく、
わたしであると気付きづこともなく、ただ食料しょくりょうむさぼははは、
すで正気しょうきうしなっているようにおもえた。
そして……。

改宗かいしゅうしたけれどときすでおそく、
一人ひとり扶持ぶちさえもうままならなかった。
懺悔ざんげわら逆十字ぎゃくじゅうじ
いのりはとどかない。
ゆるしもられぬまま、つみだけがえてゆく……。

もりりにされた 可哀想かわいそう兄妹こどもたち
てられたかなしい気持きもちは いたいほどわかるわ

鳥達とりたちあやつり パンくず道標みちしるべ
真雪まゆきのように しろとりうたわせてさそった

て、【Hansel】おにいちゃん。ほら、あそこにいえがあるわ!

でも、【Gretel】それは、こわ魔女まじょいえかもれない……けど

けど?

はらぺこで……ぬよりましさ! ぬよりましね!

屋根やね焼き菓子レープクーヘンまど白砂糖しろざとう
菓子かし美味おいしいいえを、こさえてあげようかねぇ!

嗚呼ああ 遠慮えんりょらないよ
子供こども腹一杯食はらいっぱいたべさせるのが わたしのささやかなゆめだった
嗚呼ああ 金貸かねかしだったおっときてはかえらなかったけど
幾許いくばくかの遺産いさんことづけてくれていた……

老婆ろうば好意こうい無償むしょう行為こういあまえた兄妹ふたりつづけた
少女しょうじょはある 丸々太まるまるふとった 少年しょうねんこわくなった

嗚呼ああ老婆ろうば魔女まじょで、二人ふたりべちゃう心算つもりなんだわ!」

られるまえらなきゃ ヤ・バ・イ!
背中せなかを ドン! と 蹴飛けとばせ!