春はるはきらめく すみだの川面かわも
ふたり初はじめて 屋形船やかたぶね
風かぜに花はなびら あなたの髪かみに
そっと触ふれたい この僕ぼくなのさ
「色いろは匂においへど 桜さくらの花はなは
好すいたお方かたに 散ちりぬるを」 あ、チョイと
はらり はらはら 花吹雪はなふぶき ときめきあふれる
粋いきだね 風流ふうりゅうだね 恋こいのすみだ川かわ
夏なつの夜空よぞらに 打うち上あげ花火はなび
今日きょうで二に度目どめの 屋形船やかたぶね
浴衣姿ゆかたすがたの あなたに見みとれ
甘あまくせつなく 震ふるえる心こころ
「扇子せんす 団扇うちわで 扇あおいでみても
恋こいの炎ほのおは 消けせやせぬ」 あ、チョイと
そより そよそよ ほつれ髪がみ ため息いきこぼれる
粋いきだね 風流ふうりゅうだね 恋こいのすみだ川かわ
秋あきの満月まんげつ 真冬まふゆの雪ゆきも
ふたり並ならんで 屋形船やかたぶね
霧きりよ隠かくして 浅草あさくさあたり
もっとお寄よりよ 寒さむくはないか
「ゆこか戻もどろか 思案しあんはいらぬ
いっそくぐろか 虹にじの橋はし」 あ、チョイと
ゆらり ゆらゆら 夢ゆめ一いち夜や ゆらめき流ながれる
粋いきだね 風流ふうりゅうだね 恋こいのすみだ川かわ
春haruはきらめくhakirameku すみだのsumidano川面kawamo
ふたりfutari初hajiめてmete 屋形船yakatabune
風kazeにni花hanaびらbira あなたのanatano髪kamiにni
そっとsotto触fuれたいretai このkono僕bokuなのさnanosa
「色iroはha匂nioiへどhedo 桜sakuraのno花hanaはha
好suいたおitao方kataにni 散chiりぬるをrinuruwo」 あa、チョイchoiとto
はらりharari はらはらharahara 花吹雪hanafubuki ときめきあふれるtokimekiafureru
粋ikiだねdane 風流fuuryuuだねdane 恋koiのすみだnosumida川kawa
夏natsuのno夜空yozoraにni 打uちchi上aげge花火hanabi
今日kyouでde二ni度目domeのno 屋形船yakatabune
浴衣姿yukatasugataのno あなたにanatani見miとれtore
甘amaくせつなくkusetsunaku 震furuえるeru心kokoro
「扇子sensu 団扇uchiwaでde 扇aoいでみてもidemitemo
恋koiのno炎honooはha 消keせやせぬseyasenu」 あa、チョイchoiとto
そよりsoyori そよそよsoyosoyo ほつれhotsure髪gami ためtame息ikiこぼれるkoboreru
粋ikiだねdane 風流fuuryuuだねdane 恋koiのすみだnosumida川kawa
秋akiのno満月mangetsu 真冬mafuyuのno雪yukiもmo
ふたりfutari並naraんでnde 屋形船yakatabune
霧kiriよyo隠kakuしてshite 浅草asakusaあたりatari
もっとおmottoo寄yoりよriyo 寒samuくはないかkuhanaika
「ゆこかyukoka戻modoろかroka 思案shianはいらぬhairanu
いっそくぐろかissokuguroka 虹nijiのno橋hashi」 あa、チョイchoiとto
ゆらりyurari ゆらゆらyurayura 夢yume一ichi夜ya ゆらめきyurameki流nagaれるreru
粋ikiだねdane 風流fuuryuuだねdane 恋koiのすみだnosumida川kawa