ワルシャワの牢獄ろうごくを抜ぬけたら、たいまつの火ひを消けして、
ゆっくりと目めを開あけたのにまだ迷まよいの森もりの中なかだった。
僕ぼくらは悪夢あくむを見みていたみたいに汗あせをかいて、
大蛇だいじゃの怪物かいぶつを手てなずけた老人ろうじんと共ともに歩あるくよ。
つないだ手てが白しろく冷つめたくなった。
いま彼女かのじょは目めを細ほそめ、笑わらったのさ。
傘かさもさせないままで、いけにえの祭壇さいだんへ。
教祖きょうそはもう黙だまっていられない様子ようすでさ、
呪文じゅもんを唱となえだした。
明日あすはわが身みの僕ぼくらは誰だれも彼女かのじょを救すくえない。
いま彼女かのじょは目めを伏ふせて「生いきたい」という。
雨あめはやまないままで、いけにえの祭壇さいだんへ。
ワルシャワwarusyawaのno牢獄rougokuをwo抜nuけたらketara、たいまつのtaimatsuno火hiをwo消keしてshite、
ゆっくりとyukkurito目meをwo開aけたのにまだketanonimada迷mayoいのino森moriのno中nakaだったdatta。
僕bokuらはraha悪夢akumuをwo見miていたみたいにteitamitaini汗aseをかいてwokaite、
大蛇daijaのno怪物kaibutsuをwo手teなずけたnazuketa老人roujinとto共tomoにni歩aruくよkuyo。
つないだtsunaida手teがga白shiroくku冷tsumeたくなったtakunatta。
いまima彼女kanojoはha目meをwo細hosoめme、笑waraったのさttanosa。
傘kasaもさせないままでmosasenaimamade、いけにえのikenieno祭壇saidanへhe。
教祖kyousoはもうhamou黙damaっていられないtteirarenai様子yousuでさdesa、
呪文jumonをwo唱tonaえだしたedashita。
明日asuはわがhawaga身miのno僕bokuらはraha誰dareもmo彼女kanojoをwo救sukuえないenai。
いまima彼女kanojoはha目meをwo伏fuせてsete「生iきたいkitai」というtoiu。
雨ameはやまないままでhayamanaimamade、いけにえのikenieno祭壇saidanへhe。