もしもココロが
臓器ぞうきみたいに
この肉体にくたいから
取とり出だせるなら
あなたに渡わたすのに
わたしが独ひとり老おいても
それは何なにも知しらぬまま
氷こおりのガラスの中なかで
煙けむりもせず泳およいでいる
脚あしを開あけぬ
人魚にんぎょのように
そうして守まもりたい
たった一度いちどの想おもいなの
もしも背骨せぼねが
突つき破やぶるように
トゲ生はやして伸のび
肌覆はだおおうなら
わたしはわかるのに
おのれの祈いのりの痛いたみ
叫さけぶこともしたでしょう
恐おそれの切尖きっさきに触ふれ
流ながすことが赦ゆるされたら
清きよらかな血ちで
生うまれ変かわれた
抑おさえた想おもいはもう
割われない卵たまごで腐くさるの
もしもmoshimoココロkokoroがga
臓器zoukiみたいにmitaini
このkono肉体nikutaiからkara
取toりri出daせるならserunara
あなたにanatani渡wataすのにsunoni
わたしがwatashiga独hitoりri老oいてもitemo
それはsoreha何naniもmo知shiらぬままranumama
氷kooriのnoガラスgarasuのno中nakaでde
煙kemuりもせずrimosezu泳oyoいでいるideiru
脚ashiをwo開aけぬkenu
人魚ningyoのようにnoyouni
そうしてsoushite守mamoりたいritai
たったtatta一度ichidoのno想omoいなのinano
もしもmoshimo背骨seboneがga
突tsuきki破yabuるようにruyouni
トゲtoge生haやしてyashite伸noびbi
肌覆hadaooうならunara
わたしはわかるのにwatashihawakarunoni
おのれのonoreno祈inoりのrino痛itaみmi
叫sakeぶこともしたでしょうbukotomoshitadesyou
恐osoれのreno切尖kissakiにni触fuれre
流nagaすことがsukotoga赦yuruされたらsaretara
清kiyoらかなrakana血chiでde
生uまれmare変kaわれたwareta
抑osaえたeta想omoいはもうihamou
割waれないrenai卵tamagoでde腐kusaるのruno