稲穂いなほはざ掛がけ この秋あき暮くれりゃ
鉛色なまりいろした 冬ふゆが来くる
三か月みつきの永ながさを 風呂敷ふろしきに
お父とう結むすんで 出稼でかせぎ支度じたく
降ふるな積つもるな 別わかれ雪ゆき
あぁ 別わかれ雪ゆき
雪ゆきの背丈せたけも 織おり手てのよさも
耳みみで分わかると 爺じじが言いう
今夜こんやも夜よなべの 居座機いざりばた
おっ母かあ木きを打うつ トントンカラリ
消けすな絶たやすな 榾灯ほだあかり
あぁ 榾ほだ灯あかり
軒のきの氷柱つららは 越後えちごの涙なみだ
春はるの日差ひざしに うれし泣なき
野面のづらで仕上しあげる 雪晒ゆきざらし
汽車きしゃの窓まどから 見みえるかお父ちちう
白しろく咲さかせた 迎むかえ花ばな
あぁ 迎むかえ花ばな
稲穂inahoはざhaza掛gaけke このkono秋aki暮kuれりゃrerya
鉛色namariiroしたshita 冬fuyuがga来kuるru
三か月mitsukiのno永nagaさをsawo 風呂敷furoshikiにni
おo父toうu結musuんでnde 出稼dekaseぎgi支度jitaku
降fuるなruna積tsuもるなmoruna 別wakaれre雪yuki
あぁaa 別wakaれre雪yuki
雪yukiのno背丈setakeもmo 織oりri手teのよさもnoyosamo
耳mimiでde分waかるとkaruto 爺jijiがga言iうu
今夜konyaもmo夜yoなべのnabeno 居座機izaribata
おっoxtu母kaa木kiをwo打uつtsu トントンカラリtontonkarari
消keすなsuna絶taやすなyasuna 榾灯hodaakaりri
あぁaa 榾hoda灯akaりri
軒nokiのno氷柱tsuraraはha 越後echigoのno涙namida
春haruのno日差hizaしにshini うれしureshi泣naきki
野面noduraでde仕上shiaげるgeru 雪晒yukizaraしshi
汽車kisyaのno窓madoからkara 見miえるかおerukao父chichiうu
白shiroくku咲saかせたkaseta 迎mukaえe花bana
あぁaa 迎mukaえe花bana