芸げいの蕾つぼみが 咲さく時ときは
命いのちの恋こいが 散ちってゆく
儘ままにならない 浮世うきよのさだめ
邪魔じゃまをする気きか
嗚呼ああ 小夜嵐さよあらし
兄あにと慕したった あの日ひから
生いきる望のぞみを くれた人ひと
恨うらみ忘わすれて 芸げいひと筋すじに
かざす扇おうぎの
嗚呼ああ 華舞台はなぶたい
伊勢路いせじ辿たどれば 松風まつかぜに
揺ゆれる木き洩こもれ日び 道みちしるべ
ここが二人ふたりの 両りょう花道はなみちか
明日あしたは別わかれの
嗚呼ああ 見得みえを切きる
芸geiのno蕾tsubomiがga 咲saくku時tokiはha
命inochiのno恋koiがga 散chiってゆくtteyuku
儘mamaにならないninaranai 浮世ukiyoのさだめnosadame
邪魔jamaをするwosuru気kiかka
嗚呼aa 小夜嵐sayoarashi
兄aniとto慕shitaったtta あのano日hiからkara
生iきるkiru望nozoみをmiwo くれたkureta人hito
恨uraみmi忘wasuれてrete 芸geiひとhito筋sujiにni
かざすkazasu扇ougiのno
嗚呼aa 華舞台hanabutai
伊勢路iseji辿tadoればreba 松風matsukazeにni
揺yuれるreru木ki洩komoれre日bi 道michiしるべshirube
ここがkokoga二人futariのno 両ryou花道hanamichiかka
明日ashitaはha別wakaれのreno
嗚呼aa 見得mieをwo切kiるru