君きみがため 春はるの野のに出いでて 若菜わかなつむ
我わが衣手ころもでに 雪ゆきはふりつつ
恋こいすてふ 我わが名なはまだき 立たちにけり
人知ひとしれずこそ 思おもひ初そめしか
長ながからむ 心こころも知しらず 黒髪くろかみの
乱みだれてけさは 物ものをこそ思おもへ
乱みだれてけさは 物ものをこそ思おもへ
みちのくの 忍しのぶもぢずり 誰だれゆえに
乱みだれそめにし われならなくに
住すみの江えの 岸きしによる波なみ よるさへや
夢ゆめの通かよひ路じ 人ひとめよくらむ
心こころにも あらでうき世よに ながらへば
恋こいしかるべき 夜半よわの月つきかな
恋こいしかるべき 夜半よわの月つきかな
君kimiがためgatame 春haruのno野noにni出ideてte 若菜wakanaつむtsumu
我waがga衣手koromodeにni 雪yukiはふりつつhafuritsutsu
恋koiすてふsutefu 我waがga名naはまだきhamadaki 立taちにけりchinikeri
人知hitoshiれずこそrezukoso 思omoひhi初soめしかmeshika
長nagaからむkaramu 心kokoroもmo知shiらずrazu 黒髪kurokamiのno
乱midaれてけさはretekesaha 物monoをこそwokoso思omoへhe
乱midaれてけさはretekesaha 物monoをこそwokoso思omoへhe
みちのくのmichinokuno 忍shinoぶもぢずりbumojizuri 誰dareゆえにyueni
乱midaれそめにしresomenishi われならなくにwarenaranakuni
住sumiのno江eのno 岸kishiによるniyoru波nami よるさへやyorusaheya
夢yumeのno通kayoひhi路ji 人hitoめよくらむmeyokuramu
心kokoroにもnimo あらでうきaradeuki世yoにni ながらへばnagaraheba
恋koiしかるべきshikarubeki 夜半yowaのno月tsukiかなkana
恋koiしかるべきshikarubeki 夜半yowaのno月tsukiかなkana