水の中の月 歌詞 岸谷香 ふりがな付

あなたが笑わらうたびに心こころの針はりが揺ゆれる
わたしはおあずけされた犬いぬのように見みてる

恋こいする気持きもちは裏表うらおもてあるのよ
そうね 例たとえば希望きぼうと絶望ぜつぼう

彼女かのじょが白しろい指ゆびであなたの髪かみを撫なでる
その頃ころ この部屋へやではねじれた夢ゆめが育そだつ

ドアの向むこうでは誰だれかが奏かなでる優やさしいメロディー
鍵かぎをかけ耳みみを塞ふさいだ

涙なみだを溜ためた心こころに映うつしてる横顔よこがおは
水みずの中なかに浮うかぶ月つきのように儚はかなく
両手りょうてですくい上あげたら消きえてってしまうから
触ふれずにただこうして想おもってる 今夜こんやも

あなたが笑わらうたびに心こころの針はりが揺ゆれる
あなたを思おもうだけで私わたしの海うみは荒あれる

ああ唇くちびるには乗のらない言葉ことばを拾ひろい集あつめて
胸むねの奥深おくふかく沈しずめた

行いき先さきのない想おもいが叶かなわない愛いとしさが
抱だきしめたり られたり する夢ゆめを見みさせる
繋つなぎ合あわせたフィルムを繰くり返かえし眺ながめたら
甘あまい嘘うそにもたれて眠ねむりましょう 今夜こんやも

涙なみだを溜ためた心こころに映うつしてる横顔よこがおは
水みずの中なかに浮うかぶ月つきのように儚はかなく
それでも青あおい光ひかりは この胸むねに伝つたえてる
身みが千切ちぎれるほどのこの痛いたみも 恋こいだと