昔々むかしむかしの その昔むかし
歴史れきしが始はじまる 前まえのこと
二ふたつのものは 一ひとつだった
二ふたつは同おなじ 一ひとつだった
持もつこと欲ほっした もの達たちは
海うみと大地だいちを 選えらんだが
自由じゆうを欲ほっした もの達たちは
何なにも持もたずに 飛とび去さった
分わかれてしまった 人ひとと竜りゅう
忘わすれてしまった 太古たいこの記憶きおく
遠とおく遠とおくの 西にしの果はて
世界せかいが終おわる 最果さいはてで
翼つばさを持もった もの達たちは
風かぜのはざまに 生いきている
風かぜを吸すい込こみ 火ひを喰くらい
鋼はがねの体からだは 風かぜに乗のる
赤あかい瞳ひとみは 真まことを見みつめ
太古たいこの言葉ことばで 真まことを語かたる
どんなものにも 囚とらわれず
どんなものにも おもねることなく
それは気高けだかく 慈悲深じひぶかく
そして残酷ざんこくな 残酷ざんこくな命いのち
人ひとがなくした 太古たいこの姿すがた
昔々mukashimukashiのno そのsono昔mukashi
歴史rekishiがga始hajiまるmaru 前maeのことnokoto
二futaつのものはtsunomonoha 一hitoつだったtsudatta
二futaつはtsuha同onaじji 一hitoつだったtsudatta
持moつことtsukoto欲hoxtuしたshita ものmono達tachiはha
海umiとto大地daichiをwo 選eraんだがndaga
自由jiyuuをwo欲hoxtuしたshita ものmono達tachiはha
何naniもmo持moたずにtazuni 飛toびbi去saったtta
分waかれてしまったkareteshimatta 人hitoとto竜ryuu
忘wasuれてしまったreteshimatta 太古taikoのno記憶kioku
遠tooくku遠tooくのkuno 西nishiのno果haてte
世界sekaiがga終oわるwaru 最果saihaてでtede
翼tsubasaをwo持moったtta ものmono達tachiはha
風kazeのはざまにnohazamani 生iきているkiteiru
風kazeをwo吸suいi込koみmi 火hiをwo喰kuらいrai
鋼haganeのno体karadaはha 風kazeにni乗noるru
赤akaいi瞳hitomiはha 真makotoをwo見miつめtsume
太古taikoのno言葉kotobaでde 真makotoをwo語kataるru
どんなものにもdonnamononimo 囚toraわれずwarezu
どんなものにもdonnamononimo おもねることなくomonerukotonaku
それはsoreha気高kedakaくku 慈悲深jihibukaくku
そしてsoshite残酷zankokuなna 残酷zankokuなna命inochi
人hitoがなくしたganakushita 太古taikoのno姿sugata