あなたの背中せなかに羽はねを見みる
槍やりの先さきに宿やどるものとは
悲かなしいほど無縁むえんのものでしょう
あなたの役目やくめは他ほかにあったはず
穏おだやかな川面かわもを眺ながめて
わずかばかりに白波しらなみが立たつ
もはや祈いのることしか許ゆるされない
いっそ此処ここで朽くち果はてて欲ほしい
ゆらゆらゆ~ら揺ゆり籠揺かごゆらすように
強つよく静しずかにこの手てが止とまることはない
ただ待まち続つづける
朝靄あさもやに消きえてく勇者ゆうしゃに
慰なぐさめひとつも言いえなくて
花はなびらひとつ 手てのひらに乗のせる
どれもなんて頼たよりないんだろう
ゆらゆらゆ~らこの空そらが真紅しんくの布ぬのを拡ひろげても
桜さくらの木立こだちにもたれても涙なみだは見みせません
節ふしくれだった厚あつい手てをとって
握にぎり締しめたその力ちからで
こんな時代じだいじゃなかったら
根ねを張はった菩提樹ぼだいじゅの前まえで
誰だれにもこの肌はだを触ふれさせない
柔やわらかな土つちの匂においがした
あの笑わらい声ごえで涙腺るいせんがにじむ
ゆらゆらゆ~ら古ふるい墓石ぼせきの前まえに咲さいた蒲公英たんぽぽ
息いきをついたらまっすぐにここへ帰かえってきて
あなたのanatano背中senakaにni羽haneをwo見miるru
槍yariのno先sakiにni宿yadoるものとはrumonotoha
悲kanaしいほどshiihodo無縁muenのものでしょうnomonodesyou
あなたのanatano役目yakumeはha他hokaにあったはずniattahazu
穏odaやかなyakana川面kawamoをwo眺nagaめてmete
わずかばかりにwazukabakarini白波shiranamiがga立taつtsu
もはやmohaya祈inoることしかrukotoshika許yuruされないsarenai
いっそisso此処kokoでde朽kuちchi果haててtete欲hoしいshii
ゆらゆらゆyurayurayu~らra揺yuりri籠揺kagoyuらすようにrasuyouni
強tsuyoくku静shizuかにこのkanikono手teがga止toまることはないmarukotohanai
ただtada待maちchi続tsuduけるkeru
朝靄asamoyaにni消kiえてくeteku勇者yuusyaにni
慰nagusaめひとつもmehitotsumo言iえなくてenakute
花hanaびらひとつbirahitotsu 手teのひらにnohirani乗noせるseru
どれもなんてdoremonante頼tayoりないんだろうrinaindarou
ゆらゆらゆyurayurayu~らこのrakono空soraがga真紅shinkuのno布nunoをwo拡hiroげてもgetemo
桜sakuraのno木立kodachiにもたれてもnimotaretemo涙namidaはha見miせませんsemasen
節fushiくれだったkuredatta厚atsuいi手teをとってwototte
握nigiりri締shiめたそのmetasono力chikaraでde
こんなkonna時代jidaiじゃなかったらjanakattara
根neをwo張haったtta菩提樹bodaijuのno前maeでde
誰dareにもこのnimokono肌hadaをwo触fuれさせないresasenai
柔yawaらかなrakana土tsuchiのno匂nioいがしたigashita
あのano笑waraいi声goeでde涙腺ruisenがにじむganijimu
ゆらゆらゆyurayurayu~らra古furuいi墓石bosekiのno前maeにni咲saいたita蒲公英tanpopo
息ikiをついたらまっすぐにここへwotsuitaramassugunikokohe帰kaeってきてttekite