「あいのうた」 歌詞 米倉千尋 ふりがな付

懐なつかしい香かおりがした 春はる待まつ風かぜに揺ゆれる木漏こもれ日び
そしてまた痛いたいくらい 切せつなさ残のこしてく

二人ふたり歩あるいた道みち 風かぜだけが通とおりすぎる
この心こころはなぜあの人ひとを あの季節きせつを忘わすれないんだろう

何度なんども何度なんども聴きいた二人ふたりだけの「あいのうた」 今いまは歌うたえない
笑顔えがお、仕草しぐさ…、ダブらせて見みてる でもあなたじゃない
小ちいさなため息いきが まだ寒さむい街まちに消きえた

いつも待まち合あわせした 古ふるいカフェはそこにはない
壁際かべぎわの白しろい花はなを ただ黙だまって見みてる

泣ないてばかりだった 冬ふゆは今いま終おわってゆく
この心こころはまた 新あたらしい幸しあわせに出会であえるのかな

何度なんども何度なんども捨すてるつもりでいた 雲くもの上うえ 寝転ねころんだポラロイド
明日あしたからは想おもい出でに変かわる もうサヨナラだね…
新あたらしい「あいのうた」誰だれかと歌うたえるように

何度なんども何度なんども聴きいた二人ふたりだけの「あいのうた」 ずっと忘わすれない
淡あわい恋こいの痛いたみも 新あたらしい季節きせつの向むこうに
懐なつかしい香かおりが私わたしを包つつみ 柔やわらかく吹ふきぬけた