メトロの朝 歌詞 辛島美登里 ふりがな付

蛇口じゃぐちを開あけた地下鉄ちかてつ オフィスヘ注そそぐ
シグナル ねぼけまなこに「ス・ス・メ」と告いうの
キャリアを積つんで 仕事しごとを続つづけるだけで
「クールでタフな女おんな」と呼よばれてしまう

昨日きのう 突然とつぜん ロビーで誘さそわれた その時とき
打うち合あわせでもするように 手帳てちょうに予定よてい入いれたけど

あなたが好すきだった
私わたしに気きづく ずっと前まえから
その横顔よこがお その背中せなかをみていた……
たたみかける毎日まいにち
朝あさがやさしくなったのは
ビルの迷路めいろにみつけた 私わたしだけの元気げんき

今いまなら 恋こいに本気ほんきになれる気きがする
今いまさら 恋こいに失敗しっぱいするのも怖こわい

デートの時ときまで 仕切しきったり 気きを回まわしすぎたり
大事だいじな時ときに限かぎって 自分じぶんがうまく出だせないの

あなたが好すきだった
エレベーターに そっとまぎれて
その風邪声かぜごえ その吐息といきもきいてた……
やりきれない その時ひを
一緒いっしょにくぐりぬけること
何なにもできない 私わたしのあなたへ贈おくる元気げんき

あなたが好すきだった
私わたしに気きづく ずっと前まえから
その横顔よこがお その背中せなかをみていた……
みえない運命いとに抱いだかれ
この都会まちは支ささえられてる
心こころが触ふれる予感よかんは 明日あしたからの元気げんき