天てんに微睡まどろむ神かみの指ゆびから
物語ものがたりをしたためる藍墨インク
空そらに零こぼれて広ひろがる金青ブルー
固かたく錆さび付ついた門扉もんびが開ひらいて
いまが 逢魔ケ刻おうまがとき
一斉いっせいに舞まう菫蛾緑蝶すみれがりょくちょう
鱗粉りんぷんは七色なないろの霧雨きりさめ
恐おそれず濡ぬれた外套マントを脱ぬいで
さあようこそ
迷まよい込こまれた乙女おとめ
われが城しろの主あるじ
蒼あおの絨毯一歩進じゅうたんいっぽすすめば
紅粉青蛾こうふんせいがの侍女じじょが
その手てを握にぎり 宴うたげに誘さそう
奥おくの大広間おおひろまには
大勢おおぜいの華はなやぐ人ひと
時ときが 戻もどる
夕月豪華ゆうづきごうかな仮面舞踏会かめんぶどうかい
村人罪人魔女むらびとつみびとまじょも王おうも踊おどる
遠とおい昔むかしの
幻影げんえいなどではない
乙女おとめよ あなたが
わたしを目覚めざめさせた
その胸むねにある純粋じゅんすいで
なんと懐なつかしい
紫むらさきいろの瞳ひとみなのだろう
知しっておられようか
人ひとは死しに その魂プシケは
蝶ちょうに変かわり
愛あいした場所ばしょ 離はなれられないまま
舞まうのだ
永ながい間あいだ 忘わすれていた
喜よろこびと そして悲かなしみ
ああ何なにより
わが城しろより
守まもりたかった美うつくしい妻つま
わたしを見みつめる
その瞳めは
あの日ひのもの
どうか行いかないでおくれ
永遠えいえんの先さき
逢魔ケ刻おうまがときが
闇やみに沈しずむまで
天tenにni微睡madoroむmu神kamiのno指yubiからkara
物語monogatariをしたためるwoshitatameru藍墨inku
空soraにni零koboれてrete広hiroがるgaru金青burû
固kataくku錆saびbi付tsuいたita門扉monbiがga開hiraいてite
いまがimaga 逢魔ケ刻oumagatoki
一斉isseiにni舞maうu菫蛾緑蝶sumiregaryokuchou
鱗粉rinpunはha七色nanairoのno霧雨kirisame
恐osoれずrezu濡nuれたreta外套mantoをwo脱nuいでide
さあようこそsaayoukoso
迷mayoいi込koまれたmareta乙女otome
われがwarega城shiroのno主aruji
蒼aoのno絨毯一歩進juutanipposusuめばmeba
紅粉青蛾koufunseigaのno侍女jijoがga
そのsono手teをwo握nigiりri 宴utageにni誘sasoうu
奥okuのno大広間oohiromaにはniha
大勢oozeiのno華hanaやぐyagu人hito
時tokiがga 戻modoるru
夕月豪華yuudukigoukaなna仮面舞踏会kamenbudoukai
村人罪人魔女murabitotsumibitomajoもmo王ouもmo踊odoるru
遠tooいi昔mukashiのno
幻影geneiなどではないnadodehanai
乙女otomeよyo あなたがanataga
わたしをwatashiwo目覚mezaめさせたmesaseta
そのsono胸muneにあるniaru純粋junsuiでde
なんとnanto懐natsuかしいkashii
紫murasakiいろのirono瞳hitomiなのだろうnanodarou
知shiっておられようかtteorareyouka
人hitoはha死shiにni そのsono魂pushikeはha
蝶chouにni変kaわりwari
愛aiしたshita場所basyo 離hanaれられないままrerarenaimama
舞maうのだunoda
永nagaいi間aida 忘wasuれていたreteita
喜yorokoびとbito そしてsoshite悲kanaしみshimi
ああaa何naniよりyori
わがwaga城shiroよりyori
守mamoりたかったritakatta美utsukuしいshii妻tsuma
わたしをwatashiwo見miつめるtsumeru
そのsono瞳meはha
あのano日hiのものnomono
どうかdouka行iかないでおくれkanaideokure
永遠eienのno先saki
逢魔ケ刻oumagatokiがga
闇yamiにni沈shizuむまでmumade