下田しもだ港こうの 寝姿ねすがた山やまは
まるで鶴つるさん 寝ねているようね
沖おきの黒船くろふね おぼろ月づき
そうよわたしは 一夜妻いちやづま
ひとは指ゆびさす ラシャメンと
お吉きちはお吉きちは 哀かなしゅうございます
鶴つるさんは腕うでの立たつ船大工ふなだいく
鶴つるさんの造つくった船ふねで 祝言しゅうげんをあげたかった
お吉きちは それが夢ゆめでした
いまでも そうさ いまでもさ……
ひとの噂うわさは 七しち十五日じゅうごにち
いいえ五年ごねん 十年じゅうねんすぎた
恨うらみつらみの 石いしつぶて
元もとを正ただせば ハリスさん
酒さけよはなしを きいとくれ
お吉きちはお吉きちは ひとりで生いきてきた
伊豆いずは雨あめふる 下田しもだは荒あれる
女おんなひとりじゃ 暮くらせぬこの世よ
紅あかい着物きもので 稲生沢川いのうざわ
これが見みおさめ 夜桜よざくらの
燃もゆるくれない 宝福ほうふく寺てら
お吉きちはお吉きちは あの世よで結むすばれる
下田shimoda港kouのno 寝姿nesugata山yamaはha
まるでmarude鶴tsuruさんsan 寝neているようねteiruyoune
沖okiのno黒船kurofune おぼろoboro月duki
そうよわたしはsouyowatashiha 一夜妻ichiyaduma
ひとはhitoha指yubiさすsasu ラシャメンrasyamenとto
おo吉kichiはおhao吉kichiはha 哀kanaしゅうございますsyuugozaimasu
鶴tsuruさんはsanha腕udeのno立taつtsu船大工funadaiku
鶴tsuruさんのsanno造tsukuったtta船funeでde 祝言syuugenをあげたかったwoagetakatta
おo吉kichiはha それがsorega夢yumeでしたdeshita
いまでもimademo そうさsousa いまでもさimademosa……
ひとのhitono噂uwasaはha 七shichi十五日juugonichi
いいえiie五年gonen 十年juunenすぎたsugita
恨uraみつらみのmitsuramino 石ishiつぶてtsubute
元motoをwo正tadaせばseba ハリスharisuさんsan
酒sakeよはなしをyohanashiwo きいとくれkiitokure
おo吉kichiはおhao吉kichiはha ひとりでhitoride生iきてきたkitekita
伊豆izuはha雨ameふるfuru 下田shimodaはha荒aれるreru
女onnaひとりじゃhitorija 暮kuらせぬこのrasenukono世yo
紅akaいi着物kimonoでde 稲生沢川inouzawa
これがkorega見miおさめosame 夜桜yozakuraのno
燃moゆるくれないyurukurenai 宝福houfuku寺tera
おo吉kichiはおhao吉kichiはha あのano世yoでde結musuばれるbareru