海うみが見下みおろせる さびれた街まちで
小ちいさな本屋ほんやを 営いとなむ彼かれは
今年ことし65 一人暮ひとりぐらしをしている
早はやく奥おくさんを 亡なくした彼かれは
一人ひとり残のこされた かわいい娘むすめを
大事だいじに育そだてて 去年きょねんお嫁よめに出だしたの
嫁とついだ先さきは 遠とおくの街まちで
彼かれは初はじめて 飛行機ひこうきで行いったけど
遠とおすぎてとても疲つかれた その上うえ
食たべ物ものの味あじがまるで 違ちがっていた
彼かれはもう二度にどとここには 一人ひとりで
来くることはないだろうと 心こころに決きめたけど 寂さびしかった
一人暮ひとりぐらしには 慣なれてきたけど
小ちいさな本屋ほんやは 開店休業かいてんきゅうぎょう
彼かれは一いち日中にちじゅう 海うみを見みながら暮くらした
そんなある日ひに 急きゅうに娘むすめが
一緒いっしょに暮くらそう 店みせを閉しめて来きてよと
突然とつぜんの話はなしについイヤだと
ここで俺おれは死しぬんだと怒おこったけど
娘むすめの流ながす涙なみだが こたえて
彼かれは毎日まいにち悩なやんだ 出来できるならばここで 暮くらしたいと
街まちを離はなれる日ひ 彼かれは近所きんじょに
すぐ戻もどってくるからと あいさつした
それからしばらくすると 本屋ほんやは
壊こわされて駐車場ちゅうしゃじょうに変かわっていた 海うみがとても青あおい
海umiがga見下mioろせるroseru さびれたsabireta街machiでde
小chiiさなsana本屋honyaをwo 営itonaむmu彼kareはha
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早hayaくku奥okuさんをsanwo 亡naくしたkushita彼kareはha
一人hitori残nokoされたsareta かわいいkawaii娘musumeをwo
大事daijiにni育sodaててtete 去年kyonenおo嫁yomeにni出daしたのshitano
嫁totsuいだida先sakiはha 遠tooくのkuno街machiでde
彼kareはha初hajiめてmete 飛行機hikoukiでde行iったけどttakedo
遠tooすぎてとてもsugitetotemo疲tsukaれたreta そのsono上ue
食taべbe物monoのno味ajiがまるでgamarude 違chigaっていたtteita
彼kareはもうhamou二度nidoとここにはtokokoniha 一人hitoriでde
来kuることはないだろうとrukotohanaidarouto 心kokoroにni決kiめたけどmetakedo 寂sabiしかったshikatta
一人暮hitoriguらしにはrashiniha 慣naれてきたけどretekitakedo
小chiiさなsana本屋honyaはha 開店休業kaitenkyuugyou
彼kareはha一ichi日中nichijuu 海umiをwo見miながらnagara暮kuらしたrashita
そんなあるsonnaaru日hiにni 急kyuuにni娘musumeがga
一緒issyoにni暮kuらそうrasou 店miseをwo閉shiめてmete来kiてよとteyoto
突然totsuzenのno話hanashiについnitsuiイヤiyaだとdato
ここでkokode俺oreはha死shiぬんだとnundato怒okoったけどttakedo
娘musumeのno流nagaすsu涙namidaがga こたえてkotaete
彼kareはha毎日mainichi悩nayaんだnda 出来dekiるならばここでrunarabakokode 暮kuらしたいとrashitaito
街machiをwo離hanaれるreru日hi 彼kareはha近所kinjoにni
すぐsugu戻modoってくるからとttekurukarato あいさつしたaisatsushita
それからしばらくするとsorekarashibarakusuruto 本屋honyaはha
壊kowaされてsarete駐車場chuusyajouにni変kaわっていたwatteita 海umiがとてもgatotemo青aoいi