笛ふえにうかれて 逆さか立だちすれば
山やまが見みえます ふるさとの
わたしゃ孤児みなしご 街かい道どうぐらし
ながれながれの 越後えちご獅じ子し
今日きょうも今日きょうとて 親おや方かたさんに
芸げいがまずいと 叱しかられて
撥ばちでぶたれて 空そら見みあげれば
泣ないているよな 昼ひるの月つき
うつや太たい鼓この 音おとさえ悲かなし
雁かりが啼なく啼なく 城じょう下か町まち
暮くれて恋こいしい 宿やど屋やの灯あかり
遠とおく眺ながめて ひと踊おどり
ところ変かわれど 変かわらぬものは
人ひとの情なさけの 袖そで時雨しぐれ
ぬれて涙なみだで おさらばさらば
花はなに消きえゆく 旅たびの獅し子し
笛fueにうかれてniukarete 逆saka立daちすればchisureba
山yamaがga見miえますemasu ふるさとのfurusatono
わたしゃwatasya孤児minashigo 街kai道douぐらしgurashi
ながれながれのnagarenagareno 越後echigo獅ji子shi
今日kyouもmo今日kyouとてtote 親oya方kataさんにsanni
芸geiがまずいとgamazuito 叱shikaられてrarete
撥bachiでぶたれてdebutarete 空sora見miあげればagereba
泣naいているよなiteiruyona 昼hiruのno月tsuki
うつやutsuya太tai鼓koのno 音otoさえsae悲kanaしshi
雁kariがga啼naくku啼naくku 城jou下ka町machi
暮kuれてrete恋koiしいshii 宿yado屋yaのno灯akari
遠tooくku眺nagaめてmete ひとhito踊odoりri
ところtokoro変kawaれどredo 変kawaらぬものはranumonoha
人hitoのno情nasakeのno 袖sode時雨shigure
ぬれてnurete涙namidaでde おさらばさらばosarabasaraba
花hanaにni消kiえゆくeyuku 旅tabiのno獅shi子shi