渡わたり鳥どりさえ
八幡堀はちまんぼりに
翼休つばさやすめる
塒ねぐらがあるに
一度結いちどむすんだ
草鞋わらじの紐ひもは
切きるもほどくも
できない渡世とせい
よしなよしなよ 鯉太郎こいたろう
野暮やぼは承知しょうちの はぐれ笠がさ
瀬田せたの夕映ゆうばえ
手漕てこぎの舟ふねが
思おもい出ださせる
白無垢鉄火しろむくてっか
抜ぬかずじまいじゃ
すまない長脇差ど すを
抱だき寝添ねそい寝ねの
旅空夜空たびぞらよぞら
よしなよしなよ 鯉太郎こいたろう
瞼閉まぶたとじれば ついほろり
右みぎへ行いこうか
左ひだりへ飛とぶか
投なげて占うらなう
一天地六いってんちろく
せめてひと足あし
堅田かたたの宿しゅくにゃ
逢あって行いきたい
お人ひともいるに
よしなよしなよ 鯉太郎こいたろう
比叡颪ひえいおろしが 身みにしみる
渡wataりri鳥doriさえsae
八幡堀hachimanboriにni
翼休tsubasayasuめるmeru
塒neguraがあるにgaaruni
一度結ichidomusuんだnda
草鞋warajiのno紐himoはha
切kiるもほどくもrumohodokumo
できないdekinai渡世tosei
よしなよしなよyoshinayoshinayo 鯉太郎koitarou
野暮yaboはha承知syouchiのno はぐれhagure笠gasa
瀬田setaのno夕映yuubaえe
手漕tekoぎのgino舟funeがga
思omoいi出daさせるsaseru
白無垢鉄火shiromukutekka
抜nuかずじまいじゃkazujimaija
すまないsumanai長脇差do suをwo
抱daきki寝添nesoいi寝neのno
旅空夜空tabizorayozora
よしなよしなよyoshinayoshinayo 鯉太郎koitarou
瞼閉mabutatoじればjireba ついほろりtsuihorori
右migiへhe行iこうかkouka
左hidariへhe飛toぶかbuka
投naげてgete占uranaうu
一天地六ittenchiroku
せめてひとsemetehito足ashi
堅田katataのno宿syukuにゃnya
逢aってtte行iきたいkitai
おo人hitoもいるにmoiruni
よしなよしなよyoshinayoshinayo 鯉太郎koitarou
比叡颪hieioroshiがga 身miにしみるnishimiru