秋あきが匂におう この湖みずうみの水底みなぞこに
金色こんじきの魚さかなが 棲すんでいるとか
恋こいも知しらず 陽ひの目めも見みずに
寂さびしかないか 目めの無ない魚さかなよ
花はなも散ちるし 灯あかりもうるむ 人ひとの世よに
生うまれてはみたが 独ひとりぽっちさ
親おやも知しらず 身寄みよりもなしに
かいなく昏くれる 旅路たびじの秋あきさ
いのち賭かけた ほんとの恋こいも 片想かたおもい
俺おれだけが窃そっと 泣ないてきたのさ
人ひとの住すまぬ やさしい国くにへ
行いきたくなった 男おとこの秋あきさ
秋akiがga匂nioうu このkono湖mizuumiのno水底minazokoにni
金色konjikiのno魚sakanaがga 棲suんでいるとかndeirutoka
恋koiもmo知shiらずrazu 陽hiのno目meもmo見miずにzuni
寂sabiしかないかshikanaika 目meのno無naいi魚sakanaよyo
花hanaもmo散chiるしrushi 灯akariもうるむmourumu 人hitoのno世yoにni
生uまれてはみたがmaretehamitaga 独hitoりぽっちさripotchisa
親oyaもmo知shiらずrazu 身寄miyoりもなしにrimonashini
かいなくkainaku昏kuれるreru 旅路tabijiのno秋akiさsa
いのちinochi賭kaけたketa ほんとのhontono恋koiもmo 片想kataomoいi
俺oreだけがdakega窃soっとtto 泣naいてきたのさitekitanosa
人hitoのno住suまぬmanu やさしいyasashii国kuniへhe
行iきたくなったkitakunatta 男otokoのno秋akiさsa