Perfumeの『ナチュラルに恋して』はナチュラルでないことをナチュラルに聴かせてる

分かってんだよ。分かってんだよ。Perfumeに興味ねえ輩が紅白観て「こいつらまだやってんのか~」ってツッコミ入れてることは!

2017年2月18日




分かってんだよ。分かってんだよ。Perfumeに興味ねえ輩が紅白観て「こいつらまだやってんのか~」ってツッコミ入れてることは!2008年から2016年まで9回連続出場だかんな!「ハイハイ、毎回似たような曲で似たような振付の曲だよね~」とか言われてるだろうことは百も承知なんだよ!

Perfumeに詳しくない奴は知らねえだろーがな。そもそも2008年にブレイクした時点で結成8年むかえてて「まだやってたの」って言われてたんだぞ!そんじょそこらのアイドルよりもなげーんだ!だから2010年に『ナチュラルに恋して』がNATURAL BEAUTY BASICのCMソングになった時も「そんなすげータイアップついたのかよ!」って感じだったんだからな!



この曲は『不自然なガール』との両A面扱いだった。「ナチュラル」「不自然」で対比させてることは言うまでもないな!

“ナチュラルに恋して ナチュラルにキスをしてよ ねぇ
ナチュラルに愛して このまま手をつないでたいの
ナチュラルに恋して ナチュラルに肩を寄せあって
ナチュラルに愛して 何気ない 気持ちがいちばんのほんもの”


見てみろよ、このサビの歌詞。ナチュラルにPOPソング!そしてナチュラルな恋愛ソングになってんだろ!これ、NATURAL BEAUTY BASICのCMソングだから、正直ブランド名を連呼してるようなもんだからな!こんだけ不自然に「ナチュラル」連呼する曲もねーんだ、本来!でもそれをナチュラルに、自然に聴かせてる!だからすげーんだ。自然に聴こえるから、映画『今日、恋をはじめます』にも採用された。

このサビのうまいところはそこだけじゃない。「キスをして」「手をつないで」「肩を寄せ合って」と肉体的なものがきた後、最後に「何気ない 気持ちがいちばんのほんもの」をわざわざ高音で持ってきてる。これで「何気ない気持ち」が強調されんだ!何気ない気持ちを歌ったナチュラルな歌に聴こえてくるんだ!

“ぜんぜん がんばってくれない
今日は 記念の日なのに
テレビを見て 時計の針は進む
忙しそうにしている キミの携帯電話
ちょっと 誰から メール届いているの?
キミは人気者だし 不安にもなるけれど
そうやって 笑うたび 安心しちゃうの”


ほれ、見てくれ。「記念日なのに、彼氏ががんばってくれない」みたいなクソどうでもいい歌詞だ!そんなクソどうでもいい出来事をなぜ聴かせることができるのか?それはこの曲がちっともナチュラルじゃねーからだ!

まず、ここら辺を自分で歌ってみるといい。日本人のリズム感では微妙に歌いにくいことが分かろう。そして、バックで流れてる音もわざと、ところどころ音を抜いてて、ちょっと違和感を感じさせる作りにしてる。これが中田ヤスタカマジックよ。

そして「がんばってくれない」に対し「忙しそうにしている」の対比。ここで微妙に対比持ってきてる。「忙しそうにしている キミの携帯電話」という表現よ。「キミ」が忙しいのではなく、携帯電話=周りの人が忙しい。だから「キミ」は悪くない。これで「がんばってくれない」けどそれもしょうがないよね感が出る。一緒にいられるだけでいいよね、そんな「ナチュラルな関係っていいよね」と言いやすくなってんだ!

しかも「人気者」っつー歌詞が出る前に、「キミ」が忙しく携帯が鳴る「人気者」だとすぐ分かるようになってんだ!ここの振付、のっちの携帯チェックも見どころだ。振付でもMIKIKOマジックが炸裂してんだ!

“キミの好きそうな映画 がんばって横で観るけど
ちょっと 眠たい 肩を借りて眠る
キミは人気者だし 不安にもなるけれど
そうやって 寄り添うたび 安心しちゃうの”


2番の歌詞だ。2人で映画観てるっつーこれまたクソどうでもいい光景だ!このリア充が!とツッコまれてもよさそうなのに、そうならない。なぜか。それは1番にあった「がんばって」を2番でもこっそり使ってるからだ。これで、まず音の響きをそろえてる。しかも、微妙に「がんばって」の歌詞が出てくる位置をちょっとずらして、変化つけてる。また、1番が「キミ」に対して「がんばって」欲しい、という歌詞だったのが、2番では自分が「がんばって」一緒に映画を観る内容になっている。これで聴く側が「こいつ相手におねだりしてばっかだな」という感情にならない!

そもそも「がんばって」なんかやるなら、ちっとも「ナチュラル」じゃねーだろ!と、ツッコミがきてもおかしくない。でも、そうならない。それは、あくまでもこの歌詞をさらっと歌ってるから。しかも歌詞の表記も「頑張って」じゃなく「がんばって」とひらがなにしてるので軽い感じになって、頑張ってる感が薄まる。これがヤスタカマジックだ!

そしてサビ直前の歌詞で「笑う」「寄り添う」だけで「安心」できんのかよ、簡単だな!と聴き手に思わせる。これでナチュラル感がまた増して、そういう「ナチュラルな関係っていいよね」とか言わせやすい作りになってんだ!

この曲、ダンスも難しくて、しかもPVでPerfumeの3人は動く床でヒールで踊ってる。ナチュラルじゃねーだろ!それ相当な訓練のたまものだろ!とツッコみがきそうだが、そうでもない。それほど、ナチュラルに見せてんだ!この曲リリースしたころ、ライブで「サビ一緒に踊ってください!」とかやってたんだけど、簡略化した振りですら難しくて、客が全然ついてこれてなかったんだからな!とんでもねーナチュラルっぷりだよ!

YouTubeのコメント欄は「可愛い」ばかりだ。それほど皆、この曲の「ナチュラル」感を自然に受け入れている。観たか!ちっともナチュラルではないことを「ナチュラル」に感じさせる!これがプロの「ナチュラル」だ!だから何年も紅白に出続けられるんだ!



TEXT:テイキけん

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