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八神純子。『みずいろの雨』をカラオケで歌うとめちゃくちゃ気持ちいいワケとは!?

八神純子は、1980前後に活躍したシンガーソングライターだ。当時は音楽番組全盛期ともいわれ、人々は音楽に敏感であったが、彼女はその迫力のある美声、類まれな歌唱力、そして作曲センスをもってして、当時の人々の脳みそを貫いた天才の一人である。
そんな彼女の代表曲、『みずいろの雨』。世代ではなくても、一度は耳にしたことがあるだろう。この曲は感情移入ができて、聴くだけでなく歌っていても実に気持ちがいい。
実は、歌の上手・下手関係なく、この曲はその気になって気持ちよく歌わせてくれるのだ。

それはイントロからすでに表れている。一般的に雨の曲というとしっとりとした悲しみを歌った曲が多い印象があるが、曲の始まりが高ぶりそうな感情を煽るようなストリングス。そして有名な「ああ みずいろの雨」のフレーズ、これは雨が降り始めたかと思ったらすでに豪雨だったかのごとく印象的で、一度聞くと耳から離れない。

八神純子は、原宿の橋の上で急にこのメロディーを思いついたらしい。この才能は、もはや神がかっているとしか表現できない。このサビを中心に曲は展開されていくが、Aメロ、アウトロ等も見逃せない。ストリングス、ピアノ、シンセサイザー、ブラス、エレキギター、打楽器など多彩な楽器陣が曲を彩っている。

さて、メロディー・演奏だけ聴いても、十分に気持ちのよい楽曲なのだが、特徴があるのは実は歌詞の方だ。この激情的な曲は、どんな歌詞で歌われているのだろうか。




ああ みずいろの雨
私の肩を抱いて
つつんで降り続くの
ああ くずれてしまえ
あとかたもなく
流されていく 愛のかたち


くずれて、しかも流されるとは、やはりかなりの雨らしい。
しかし、最も注目すべきはその点ではない。歌詞全体を見ていて、気づくことがある。「くずれてしまえ」「あとかたもなく」「やさしい」「あやまち」「ひととき」など、漢字にすればよいところが意識的にひらがなで書かれている。

それは漢字にしてみればわかる。
「優しい人ね 貴方って人は」
なんだかまるで文章のような堅さが出ているように見える。全部ひらがなだと、

「やさしいひとね あなたってひとは」
今度は幼稚な印象を受けてしまう。
なぜ、「ひらがなと漢字の混合」がよいのだろう?

一度歌を聴けばわかるが、八神純子自身の歌声は、歌唱レベルが高いというだけでなく、高音がよく響く力強さがありながら、色っぽさも持ち合わせている。
そう、「力強さ」「セクシー」という、相反する二つの特徴を見事に生かした唯一無二の歌声なのである。

そして、この歌声に大事な単語をひらがなで一音一音歌うことによって、力強さと、さらにひらがなの丸みが感じさせる女性らしさが滲んでくる。
この歌詞は八神純子の歌声そのものをあらわしている。これが、「水色の雨」ではなく「みずいろの雨」たる所以ではないだろうか。

さらにいえば、この「雨」という題材。「濡れ場」という言葉もあるように、水に濡れるということ自体、セクシャルなイメージがある。ただでさえ濡れたような八神純子の歌声が、さらに湿り気を帯び魅力的になる、最高の題材なのである。

この曲は、「情熱的な曲調」「セクシーで力強い歌詞」「八神純子の歌声の雰囲気」の3種の神器がそろっているため、カラオケでは非常に感情移入しやすく、歌っていてめちゃくちゃ気持ちがいいのである。この歌を歌っている間は、自分が雨に濡れた八神純子だと信じ込むことができるのだ。


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