欅坂46、『不協和音』で見えた明確な方向性。『サイレントマジョリティー』と繋がる秘められた物語とは?

2017年4月6日にデビュー一周年記念ライブが代々木第一体育館にて開催された、欅坂46。前日5日には4枚目シングルの『不協和音』が発売。4枚目としてリリースされた本作はデビュー1周年ということもあり、彼女らにとっても節目の時期にあたる。
公開日:2017年11月25日 更新日:2019年1月14日

この記事の目次
  1. ・欅坂46 サイレントマジョリティー
  2. ・不協和音との比較
  3. ・成長したグループの成長を描いた作品
  4. ・欅坂46 最新情報
  5. ・リリース情報
  6. ・商品情報
  7. ・欅坂46 Profile
これまでの楽曲を見てみると、コンセプトが一貫しており大人や社会という対象に対して動じることなく自己を主張していくといったスタイルが、欅坂46の特徴のひとつだと言えよう(例外として、3rdシングル『二人セゾン』では新たな挑戦を試みている)。


形を変えながら様々な楽曲に挑戦してきた彼女らが本作ではどのような作品を見せてくれるのか期待して待っていたが、今回は良い意味で原点回帰作と言える。いや、一年前にリリースされたデビュー曲『サイレントマジョリティー』 の世界観を踏襲しつつ、さらに自己を前面に押し出した作品は、歯切れのよいリズムから繰り出される言葉のひとつひとつが明確な意思を持って我々に語りかける、そんな曲になっている。


4thシングル『不協和音』は、原点回帰を狙った楽曲なので、『サイレントマジョリティー』と共通項がいくつも見られる。しかし、当初プロデューサーの秋元康は、通常盤に収録されている『エキセントリック』を表題曲にすることを考えていたようだ。実際は『不協和音』が4thシングルの表題曲に選ばれたわけであるが、何か意図してのことであるころは間違いない。これらの意図を探るとともに一年前にリリースされた『サイレントマジョリティー』との比較を通じて彼女たちの進化を明らかにしたい。

欅坂46 サイレントマジョリティー



――――
君は君らしく生きて行く自由があるんだ
大人たちに支配されるな
初めからそうあきらめてしまったら
僕らは何のために生まれたのか?
夢を見ることは時には孤独にもなるよ
誰もいない道を進むんだ
この世界は群れていても始まらない
Yesでいいのか?
サイレントマジョリティー
――――

初めに、『サイレントマジョリティー』の歌詞の一節を見てみる。
「サイレントマジョリティー」とは物言わぬ多数派という意味。この曲は全体を通して、サイレントマジョリティーという存在に対し「君は君らしく行けていけ」「自己主張をしろ」と導く「誰か」が存在している。いわば、客観的な視点で描かれた曲だ。このメッセージを発しているのは作詞をしている秋元康であり、欅坂46自身の主張とは言い難い。

グループとしての主張が感じられない理由としては、端的に言えば秋元康の詞を歌いきることが出来なかったからである。歌いきれないという言い方が正しいのかは分からないが、当時の彼女たちはまだ素人同然の女の子にすぎなかった。

『サイレントマジョリティー』のようなメッセージ性が強く、リスナーに対して扇動する立場として彼女たちが歌うというのは時期早々だったように感じる。彼女たちにはまだ積み上げてきたものが何もないのだから。

しかし、『不協和音』でパフォーマンスを見せる彼女たちは、説得力のより高い作品を提供してきた。この一年で彼女たちは、どのような成長を遂げてきたのであろうか。

以上を踏まえて、『不協和音』について歌詞の内容中心に『サイレントマジョリティー』との比較を通じて解釈していきたい。恐らくグループとしての成長を感じ取ることができるだろう。

不協和音との比較



――――
僕はYesと言わない
首を縦に振らない
まわりの誰もが頷いたとしても
僕はYesと言わない
絶対沈黙しない
最後の最後まで抵抗し続ける
――――

Aメロからいきなり挑戦的な内容の歌詞でスタートする。『サイレントマジョリティー』とは異なるのは、本作では「僕」という存在が意思を持って発言していることだろう。ここには『サイレントマジョリティー』に現れていた扇動する立場の「誰か」は存在していない。



そして、「僕はYesと言わない」という言葉は、「Yesでいいのか?」に対する答えだと受け取れる。ここでの「僕」という存在は欅坂46自身であり、『サイレントマジョリティー』を受けて1年後に導き出した答えである。また、「首を縦に振らない まわりの誰もが頷いたとしても」には、『サイレントマジョリティー』の歌詞「誰かと違うことに何をためらうのだろう」に対応している。ここではデビュー作で感じることのできなかった彼女たちの言葉ひとつひとつに説得力が生まれている。堂々と歌い上げる姿は、デビューから一年とは思えないほどの貫禄がある。


――――
僕は嫌だ

不協和音を
僕は恐れたりしない
嫌われたって
僕には僕の正義があるんだ
殴ればいいさ
一度妥協したら死んだも同然
支配したいなら
僕を倒してから行けよ!
――――

「僕は嫌だ」は、非常に平明でありながら重みのある言葉となって私たちに訴えかけてくる。ここはセンターの平手友梨奈が担当するパートであるが、先日NHKで公開された『SONGS』において、彼女は「『僕は嫌だ』は私の心の叫びかなって思ってますね」と発言していた。自分に自信がないままセンターに立たされたことに対する思いや、自己嫌悪の両方がこのひとことに込められているのだ。

それが顕著に表れていたのは、国立代々木競技場第一体育館で行われたデビュー1周年記念ライブである。平手はライブで表現すると言っていた通り、彼女が発した「僕は嫌だ」には心から湧き上がる感情をすべてぶつけられているように感じた。平手に限らず誰しもが右も左も分からない状態では大人に流されてしまいそうになるだろう。そのような状況では「僕は嫌だ」と主張することに大きな意味がある。

この「僕は嫌だ」には長濱ねるのパートもあるのだが、ファンの間では賛否両論のようである。長濱の声質の柔らかさなどもあり、この好戦的なセリフには合わないということなのだろう。実際に初めて聴いた際に違和感を覚えたのは事実である。


成長したグループの成長を描いた作品

しかし、長濱ねるを起用したのには意図があるはずである。「不協和音」には調和の欠如という意味が存在するが、調和がとれていない様を表現するという意味も込めて長濱を起用したのだろう。即ち、メンバー各々の多彩な個性を体現した箇所なのだ。初めて聴いたときに感じた違和感こそが本作の狙いであったのだ。

『サイレントマジョリティー』『不協和音』はどちらも秋元康が作詞をしたものであるが、歌詞を見てみると前者は秋元康からグループへの提言を込めた作品であり、後者はそれを踏まえて成長したグループの成長を描いた作品ということになる。

つまり、『不協和音』は、『サイレントマジョリティー』で扇動されたていた僕=欅坂46が自己主張をしていく様を描いた作品であり、『サイレントマジョリティー』から一年を経たグループ全体の成長を暗示しているのだ。


このように秋元康は、欅坂46の進化をこの二曲を通して表現する。メンバー各々が個性を発揮し、自己を解放していくグループこそが「欅坂46」なのである。二年目に突入した彼女たちはこれからどのようなグループになっているだろうか。

これからも見守っていきたい。

欅坂46 最新情報

リリース情報

●欅坂46 9thシングル
今冬発売予定
※詳細は後日発表!


●8月14日(水)発売
欅坂46 DVD/Blu-ray『欅共和国2018』


★DVD初回生産限定盤
価格:7,800円(税込)
品番:SRBL-1874~1875
内容:2枚組三方背仕様、ポストカードセット封入(6枚組※全46種のうち6枚1セット封入)

★DVD通常盤
価格:5,000円(税込)
品番:SRBL-1876

★Blu-ray初回生産限定盤
価格:9,800円(税込)
品番:SRXL-220~221
内容:2枚組三方背仕様、ポストカードセット封入(6枚組※全46種のうち6枚1セット封入)

★Blu-ray通常盤
価格:7,000円(税込)
品番:SRXL-222

※初回生産限定盤に封入されるポストカードのサイズ・絵柄は共通です。

【収録内容】※DVD/Blu-ray共通
(DISC1)
・オープニング
・OVERTURE
・危なっかしい計画
・サイレントマジョリティー
・世界には愛しかない
・青空が違う
・バスルームトラベル
・僕たちの戦争
・制服と太陽
・バレエと少年
・100年待てば
・太陽は見上げる人を選ばない
・期待していない自分
・誰よりも高く跳べ!
・NO WAR in the future
・東京タワーはどこから見える?
・エキセントリック
・AM1:27
・語るなら未来を・・・
・風に吹かれても
・エンディング

<Encore>
・二人セゾン
・キミガイナイ
・もう森へ帰ろうか?
・ガラスを割れ!

<W-Encore>
・アンビバレント

※2018年7月22日の公演の模様を収録

(DISC2)※初回生産限定盤のみ
・The Documentary of 欅共和国2018

商品情報

●2019年9月25日(水)発売
小池美波1st写真集『青春の瓶詰め』(幻冬舎)

価格:1,800(税抜)
仕様:A4判/ソフトカバー/オールカラー144ページ
撮影:阿部ちづる
ロケ地:中国、上海とその近郊

▷『青春の瓶詰め』特設ページ
▷『青春の瓶詰め』公式Twitter
▷『青春の瓶詰め』公式Instagram

欅坂46 Profile

秋元康総合プロデュース。

乃木坂46に続く「坂道シリーズ」第2弾グループとして、応募者2万2509名のオーディションを経て2015年8月に誕生。

同年10月、テレビ東京にて初の冠番組「欅って、書けない?」がスタート。

2016年4月6日、1stシングル「サイレントマジョリティー」でデビュー。

女性アーティストオリコン初週売上の歴代1位を獲得。

デビュー8か月にして第67回紅白歌合戦に初出場を果たし、以降3年連続で紅白歌合戦へ出場。

2018年11月にはグループ初の二期生が9名加入。

2019年2月に8thシングル「黒い羊」をリリースし、デビューから続けるオリコンウィークリーチャート1位を8作連続に更新。

2019年4月6日でデビュー3周年を迎え、5月には初の日本武道館3days公演、9月には初の東京ドーム2days公演を成功に収めた。

▷欅坂46 オフィシャルサイト
▷欅坂46 オフィシャルTwitter
▷欅坂46 オフィシャルYouTubeチャンネル

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