新井ひとみ「親衛隊の皆さんにもびっくりしてもらいたいな」カバー最新作で魅せた顔 (2/2)


太陽みたいな存在

──では、アイドルとして歌う時に、聴いた人達に何を残したい? 明るさでも元気になって欲しいでも、何でもいいんですけど。


新井ひとみ:アイドルって太陽みたいな存在だと思うんですね。だからやっぱり、光を発して、みんなを元気づけてあげたりとか、勇気を与えるような明るい存在。キラキラしてる存在。憧れとかもあると思いますけど、やっぱり太陽かな。


──結構、明るくあり続けるのは大変じゃない? 人間だからテンションのアップダウンも当たり前にあるわけで。

新井ひとみ:あぁ、はい(笑)。もちろんそういうところも含めて、キラキラするために頑張っていきたいとは思うんですけど、私、普段でもそんなにこう……ガツンとダウンすることがないんですよ。「あぁ、そういうこともあるよね、あはは」みたいな。


──いつもわりと明るいテンションである、と。

新井ひとみ:そうですね。だから大変になることが無いという(笑)。テンションがすごく高いわけじゃないけど、低くなることがあまりないっていうか。ポジティブに考えちゃう方なんですね。私が明るかったら、みんなも明るくなる……そうなったらいいなと思ってるから。


──いいですね。私、今、新井さんと話しているだけでちょっと明るくなってきてます。

新井ひとみ:あははははは(笑)。


──歌声もそうですけど、話す声も、テンポも、すごく人を明るくする要素があると思います。褒め言葉ですけど、すごくアイドル向き。

新井ひとみ:え、本当ですか? 嬉しいです、ありがとうございます。


80年代は面白い

──ところで、80年代アイドルをいろいろ調べたり、曲を聴いたりしているそうですが、そのきっかけは?


新井ひとみ:きっかけは、「デリケートに好きして」です。そこからいろいろ調べるようになったんですよね。あとは、両親も、その時代を生きて来たので。お父さんは中森明菜さんのファンで。お母さんとかも、「昔はね、こういう服を着てね」って感じで、いろいろ話してくれて。私のソロのお洋服は、お母さんとかお婆ちゃんからお下がりを貰って、それを着てたりする時もあるんですよ。


──えぇ、すごいね! サイズとかは? 直したりして?

新井ひとみ:いえ、お婆ちゃんのもお母さんのも直さず、そのまま。


──えぇ! お婆ちゃんとお母さんのプロポーション、すご過ぎない、それ?(一同笑)。

新井ひとみ:言葉とかも「こういう言葉があってね~」とか言われてたので、抵抗もなくすんなり入れたって感じでしたね。そこから調べていったら、すごく面白いことがたくさんあった。


──その面白かったことを具体的に教えていただけます?

新井ひとみ:昔の歌番組とか観たりするんですけど、生中継が入ったりとか。新幹線で移動中に、途中の駅で出て来て歌ったりとか。今だったら絶対に考えられ無いことやっているじゃないですか。


──あぁ、ベストテン番組ですね。当時は、歌番組は生放送が多かったから。新幹線が停車している3分間にホームに出て来て歌うとか、ちょくちょくありましたから。

新井ひとみ:そうなんです。それで、すごく面白いことやってるんだなと。どんどん興味が湧いて来たんです。あとは、歌番組を観ていて、トークの場面と歌唱の場面でキャラが違うところも、すごいなと思いましたね。切り替えがパシッと出来る。それから、テレビ番組でセットが面白いなと思ったのは、うしろゆびさされ組さんが『夕やけニャンニャン』って番組で『渚の「……」』を歌っている時に、上から紙吹雪が降って来る演出が、その量が多すぎて前が見えなくなっちゃうっていう(笑)。それで歌っている2人とも笑い出しちゃって、クスクス言ってるのが微笑ましくて。今だったら、まず、紙吹雪がそんなことになっちゃうことは無いじゃないですか。


──そうですね。リハーサル、ランスルーと、繰り返し確認しますからね。

新井ひとみ:それもそうだし、笑って歌えなかったら……後でスタッフさんとかに「どうしてちゃんと歌わなかったの?」とか言われそうだし(笑)。80年代は、そういうアクシデントも含めて、アイドルの様々な表情をテレビで見られたんだと思うんです。そういうところがいいなと思ったし、そういうのを見たい親衛隊もいたと思うし。ハプニングも良しとされる、そしてファンの皆さんもテレビを観ている人達も、それを期待しているような。ドキドキするような感じが、当時はあったのかなぁって。


80年代アイドル論!?

──80年代アイドルの楽曲そのものには、どんなことを考えました?


新井ひとみ:まずテンポ感が聴きやすいから、1回聴くと覚えちゃうような曲がとても多いなと。それに、インパクトがあるから、イメージも掴みやすいと思います。聴いてて、すごく印象に残る曲ばかりだなと。もっといろいろ聴いてみたいですね。


──最近聴いて、印象に残った曲とかあります?

新井ひとみ:そうですね……河合奈保子さんの「夏のヒロイン」。すごくポップで。「甘いですか 酸っぱいですか」って歌詞もすごく可愛いし。歌い方も可愛い。サビのところで「チャンス……チャンス……きっとなれる」ってコーラス部分とか、一緒にコールが出来るな、みんなでやったら楽しいだろうなと思いながら聴いてました。

あとは松田聖子さんの楽曲だと「夏の扉」がすごく大好きです。「夏が来た!」って曲ですよね。振り付けも可愛いし、髪がふわっふわって動く感じも、すごく可愛い。歌声も聴いていて、気持ち良くて素敵だな思います。80年代のアイドルの方々って、年に何枚もシングルを出してたじゃないですか。


──はい。だいたい3ケ月に1回シングルを出してました。シングルだけで、年に3枚~4枚のペース。当時、テレビの歌番組が全盛だったとはいえ、今考えるとすごいペースですよね。

新井ひとみ:そうなんですよね。で、これは私の想像も入っているんですけど、松田聖子さんは、デビューから数年間は、例えばシングルを3枚出されているうち、2枚は夏っぽい曲で、その次に秋の曲が来てっていう感じなんですよね。それは、当時の松田聖子さんの年齢も考えられてて、冬までいくと大人っぽくなり過ぎちゃうから、シングルにはそういう曲が無いのかなって思ったり。


──確かに。1月にリリースしているシングルでも、春の曲ですよね。うわ、改めて言われて、今気が付いた。すごいですね、その観察力と推測。

新井ひとみ:(笑)。例えば、松田聖子さんの『風立ちぬ』の歌詞に「風たちぬ今は秋 今日から私は心の旅人」ってあるんですけど、「旅人」って響きで、ちょっと寂しくなるよね、みたいな。「旅」って言葉で、大切な人との別れる寂しさを表しているのかなとか、本当に、聴けば聴くほど、いろいろ思うんですよね。



──普段から、曲を聴く時は、同時に歌詞もしっかり聴いてるんですね。

新井ひとみ:そうですね。そういう聴き方が好きなんですよね。だから歌う時も、すごく歌詞を大事にしているんです。


TEXT 伊藤亜希
PHOTO 大西基

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