ひさかたの 光ひかりのどけき 春はるの日ひに
しづ心ごころなく 花はなの散ちるらむ
花はなの色いろは 移うつりにけりな いたづらに
我わが身世みよにふる ながめせし間まに
思おもひわび さても命いのちは あるものを
憂うきにたへぬは 涙なみだなりけり
涙なみだなりけり
世よの中なかは 常つねにもがもな 渚なぎさこぐ
あまの小舟こぶねの 綱手つなでかなしも
なげきつつ ひとりぬる夜よの 明あくるまは
いかに久ひさしき ものとかは知しる
今いまはただ 思おもひ絶たへなむ とばかりを
人ひとづてならで 言ゆふよしもがな
言ゆふよしもがな
ひさかたのhisakatano 光hikariのどけきnodokeki 春haruのno日hiにni
しづshidu心gokoroなくnaku 花hanaのno散chiるらむruramu
花hanaのno色iroはha 移utsuりにけりなrinikerina いたづらにitadurani
我waがga身世miyoにふるnifuru ながめせしnagameseshi間maにni
思omoひわびhiwabi さてもsatemo命inochiはha あるものをarumonowo
憂uきにたへぬはkinitahenuha 涙namidaなりけりnarikeri
涙namidaなりけりnarikeri
世yoのno中nakaはha 常tsuneにもがもなnimogamona 渚nagisaこぐkogu
あまのamano小舟kobuneのno 綱手tsunadeかなしもkanashimo
なげきつつnagekitsutsu ひとりぬるhitorinuru夜yoのno 明aくるまはkurumaha
いかにikani久hisaしきshiki ものとかはmonotokaha知shiるru
今imaはただhatada 思omoひhi絶taへなむhenamu とばかりをtobakariwo
人hitoづてならでdutenarade 言yuふよしもがなfuyoshimogana
言yuふよしもがなfuyoshimogana