あの街まちには まだあるのだろうか
白しろいペンキのちいさな寫眞しゃしん館かん
窓まどには女学生じょがくせいの寫眞しゃしんがひとつ
額がくに飾かざってあった
その黒髪くろかみはかすかにゆれ
うすむらさきの日暮ひぐれに溶とけた
そのほほえみをみつめた時とき
わが眼差まなざしは炎ほのおと燃もえた
それがあいつの恋人こいびとだとは
その時とき少すこしも気きづかなかった
あの街まちには まだあるのだろうか
白しろい花はな咲さく垣根かきねの寫眞しゃしん館かん
神社じんじゃの祭まつりの夜よるあいつは言いった
会あわせる人ひとがいると
暗くらい境内けいだい 鳥居とりいのわき
なぜかそこだけ明あかるく見みえた
そのほほえみをみつめた時とき
わがおどろきは冷つめたく覚さめた
それが寫眞しゃしんのあの人ひとであり
間まもなくふたりは婚約こんやくをした
わがふるさとははるかな街まち
わが初恋はつこいは美うつくしいまま
額がくの寫眞しゃしんを見みないでいたら
まだあの街まちに居いたのだろうか
あのano街machiにはniha まだあるのだろうかmadaarunodarouka
白shiroいiペンキpenkiのちいさなnochiisana寫眞syashin館kan
窓madoにはniha女学生jogakuseiのno寫眞syashinがひとつgahitotsu
額gakuにni飾kazaってあったtteatta
そのsono黒髪kurokamiはかすかにゆれhakasukaniyure
うすむらさきのusumurasakino日暮higureにni溶toけたketa
そのほほえみをみつめたsonohohoemiwomitsumeta時toki
わがwaga眼差manazaしはshiha炎honooとto燃moえたeta
それがあいつのsoregaaitsuno恋人koibitoだとはdatoha
そのsono時toki少sukoしもshimo気kiづかなかったdukanakatta
あのano街machiにはniha まだあるのだろうかmadaarunodarouka
白shiroいi花hana咲saくku垣根kakineのno寫眞syashin館kan
神社jinjaのno祭matsuriのno夜yoruあいつはaitsuha言iったtta
会aわせるwaseru人hitoがいるとgairuto
暗kuraいi境内keidai 鳥居toriiのわきnowaki
なぜかそこだけnazekasokodake明akaるくruku見miえたeta
そのほほえみをみつめたsonohohoemiwomitsumeta時toki
わがおどろきはwagaodorokiha冷tsumeたくtaku覚saめたmeta
それがsorega寫眞syashinのあのnoano人hitoでありdeari
間maもなくふたりはmonakufutariha婚約konyakuをしたwoshita
わがふるさとははるかなwagafurusatohaharukana街machi
わがwaga初恋hatsukoiはha美utsukuしいままshiimama
額gakuのno寫眞syashinをwo見miないでいたらnaideitara
まだあのmadaano街machiにni居iたのだろうかtanodarouka