ギター仁義 歌詞 北島三郎 ふりがな付

雨あめの裏町うらまち とぼとぼと
俺おれは流ながしの ギター弾はじき
"おひけえなすって
手前てまえギター一ひとつの
渡わたり鳥どりにござんす"
峠とうげ七しち坂さか 手てを振ふって
花はなの都みやこへ 来きてから五年ごねん
とんと うきめの 出でぬ俺おれさ

風かぜの冷つめたさ 身みに沁しみる
俺おれは落葉おちばか ギター弾はじき
"おひけえなすって
手前てまえおけさおけさの
雪ゆきの越後えちごにござんす"
故郷こきょう想おもえば 初恋はつこいの
死しんだあの娘こも 生いきてりゃ廿にじゅう才さい
俺おれもあん時じゃ うぶだった

情なさけ横丁よこちょう 今晩こんばんは
俺おれは流ながしの ギター弾はじき
"おひけえなすって
手前てまえ宿やどなし雀すずめの
流ながれ者ものにござんす"
暗くらい酒場さかばの 片隅かたすみで
そっと笑わらった 空似そらにの人ひとの
何故なぜか気きになる 泣なき黒子ぼくろ