アイリス 歌詞 坂本真綾 ふりがな付

大おおきな窓まどが気きに入はいったの 湖みずうみが見みえるから
5月つきになれば花はなが咲さくわ 一面いちめんに

人ひとが見みれば 珍めずらしくもないと通とおりすぎるはず
宝物たからものは平凡へいぼんな場所ばしょに隠かくされるもの

誰だれも知しらず どこにも記しるされずに 消きえてしまう恋こいのうた
私わたしだけが存在そんざいを知しっている 二度にどと開ひらけない箱はこ

静謐せいひつの中なかを水鳥みずとりが泳およいでく

白しろくけぶる朝あさもやの中なかで踊おどる迷子まいごたち
目覚めざめるとき 夢ゆめじゃなかった証あかしを 握にぎっているの

口くちにすれば 艶つややかに色いろづいて 支配しはいされる恋こいのうた
そのしらべは 私わたしを変かえてしまう 甘あまく哀かなしい音おと

冷つめたい手ての感触かんしょく 慈いつくしむような瞳ひとみ
奪うばわないで 私わたしから あの人ひとがくれたもの
夢ゆめではない証あかし

誰だれも知しらず 目めにも見みえないなら
無意味むいみだと言いうでしょうか
私わたしが覚おぼえている限かぎり うたはここに
誰だれも知しらず どこにも記しるされずに
消きえてしまう恋こいのうた
私わたしだけが存在そんざいを知しっている
二度にどと開ひらけない箱はこ