ペパーミント・ブルー 歌詞 大滝詠一 ふりがな付

眠ねむるような陽ひを浴あびて 君きみはブロンズ色いろ
南向みなみむきのベランダで
海うみを眺ながめている

やわらかな前髪まえがみのカール
憂うれいがちな眼めを隠かくす
風かぜはペパーミント
ブルーのソーダが 指先ゆびさきに揺ゆれている
斜ななめ横よこの椅子いすを選えらぶのは
この角度かくどからの君きみが とても綺麗きれいだから

黙だまりこんだ貝殻かいがらが 深ふかみできらめくよ
そう 大事だいじなこと ぼくはまだ
話はなし忘わすれてたよ

沖おきをゆく客船きゃくせんの汽笛きてき 旅たびに誘さそっても
ここを動うごかない
風かぜはペパーミント
想おもい出での日々ひびが グラスからはじけてる
旧ふるい歌うたの低ひくいハミングに
口笛くちぶえでハーモニー 重かさなる音おとが溶とけて消きえる

波なみは時ときを砂すなに変かえ
寄よせる…やさしく…

そんな風ふうにぼくたちも
愛あいせたらいいのに
水みずのように透明とうめいな
心こころならいいのに

抱だきしめた両手りょうてから逃にげる
灼やきすぎて痛いたいわって

風かぜはペパーミント
ブルーのソーダが 指先ゆびさきに揺ゆれている
空そらも海うみも遠とおのいてゆくよ
君きみのはにかんだ 笑顔えがおだけを残のこして