行いくあても無ないまま 街まちを さまよい歩あるいた
母ははに叩たたかれた顔かおを 見みられないように
人目ひとめ避さけながら 春はるの雪ゆき はらはらと落おちて
泣ないてる私わたしの 青あおざめた頬ほおの上うえ
溶とけて消きえてく 私わたしに帰かえる場所ばしょなど 無なかった
寄よせかえる波なみを見みていた 母ははの遠とおいまなざし
この人ひともまた 帰かえる場所ばしょの無ない 悲かなしい人ひと
繋つないでた指ゆびが 解とけないように 祈いのるしかなくて
幼おさない私わたしは 強つよく強つよく握にぎった
顔かおをしかめて 母ははが力ちからなく言いう 「痛いたいよ」
帰かえりましょう 二人ふたりで 何なにも無ないあの部屋へやへ
愛あいされた記憶きおくが無ないなら 始はじめればいい 今日きょうから…
行iくあてもkuatemo無naいままimama 街machiをwo さまよいsamayoi歩aruいたita
母hahaにni叩tataかれたkareta顔kaoをwo 見miられないようにrarenaiyouni
人目hitome避saけながらkenagara 春haruのno雪yuki はらはらとharaharato落oちてchite
泣naいてるiteru私watashiのno 青aoざめたzameta頬hooのno上ue
溶toけてkete消kiえてくeteku 私watashiにni帰kaeるru場所basyoなどnado 無naかったkatta
寄yoせかえるsekaeru波namiをwo見miていたteita 母hahaのno遠tooいまなざしimanazashi
このkono人hitoもまたmomata 帰kaeるru場所basyoのno無naいi 悲kanaしいshii人hito
繋tsunaいでたideta指yubiがga 解toけないようにkenaiyouni 祈inoるしかなくてrushikanakute
幼osanaいi私watashiはha 強tsuyoくku強tsuyoくku握nigiったtta
顔kaoをしかめてwoshikamete 母hahaがga力chikaraなくnaku言iうu 「痛itaいよiyo」
帰kaeりましょうrimasyou 二人futariでde 何naniもmo無naいあのiano部屋heyaへhe
愛aiされたsareta記憶kiokuがga無naいならinara 始hajiめればいいmerebaii 今日kyouからkara…