束たばねた髪かみに ほこりをためて
一ひと皿さら五ご銭せんの 菜さいを買かう
灯あかりさざめく 帝劇ていげきも
宵よいの銀座ぎんざの にぎわいも
知しらぬ知しらぬ他国たこくの うつし絵えか
青あおい青あおい秋刀魚さんまの 目めに涙なみだ
なんにも無なけりゃ 男おとこも逃にげる
しかたがないのは わかっても
露地ろじに蚊か放やり火び
焚たくころは
恋こいのみれんに 鳴子なるこ坂ざか
憎にくい憎にくいあいつの 唇くちびるの
匂におい匂におい呑のみ消けす 香かおり酒ざけ
斜ななめにしいた せんべい蒲団ぶとん
疲つかれたネオンが のぞきこむ
情なさけひとすじ 義理ぎりみすじ
明日あすは下谷したやか 日暮里にっぽりか
一人一人ひとりひとり重かさねた 放浪ほうろうの
破やぶれ破やぶれ畳たたみを 引ひきむしる
束tabaねたneta髪kamiにni ほこりをためてhokoriwotamete
一hito皿sara五go銭senのno 菜saiをwo買kaうu
灯akaりさざめくrisazameku 帝劇teigekiもmo
宵yoiのno銀座ginzaのno にぎわいもnigiwaimo
知shiらぬranu知shiらぬranu他国takokuのno うつしutsushi絵eかka
青aoいi青aoいi秋刀魚sanmaのno 目meにni涙namida
なんにもnannimo無naけりゃkerya 男otokoもmo逃niげるgeru
しかたがないのはshikataganainoha わかってもwakattemo
露地rojiにni蚊ka放yaりri火bi
焚taくころはkukoroha
恋koiのみれんにnomirenni 鳴子naruko坂zaka
憎nikuいi憎nikuいあいつのiaitsuno 唇kuchibiruのno
匂nioいi匂nioいi呑noみmi消keすsu 香kaoりri酒zake
斜nanaめにしいたmenishiita せんべいsenbei蒲団buton
疲tsukaれたretaネオンneonがga のぞきこむnozokikomu
情nasaけひとすじkehitosuji 義理giriみすじmisuji
明日asuはha下谷shitayaかka 日暮里nipporiかka
一人一人hitorihitori重kasaねたneta 放浪hourouのno
破yabuれre破yabuれre畳tatamiをwo 引hiきむしるkimushiru