楽屋がくや暖簾のれんの表おもてと裏うらで 書かかれた文字もじに色いろがある
行ゆくな 行ゆくなと止とめながら 背中せなかの影かげを置おいて出でる
後おくれ毛げ抑おさえた襟足えりあしさえも 歌うたの涙なみだを誘さそいだす
語かたりつくせぬ歌うたがあり 辿たどりつけない芸げいもある
抑おさえきれない儚はかなさは 舞台ぶたいの華はなと舞まいにする
舞台ぶたい照明あかりに背中せなかを向むけて 板いたに浮うかんだ影かげを踏ふみ
泣なくな 泣なくなと言いい聞きかせ 歌うたの幸しあわせ語かたり出だす
何気なにげに差さし出だす指先ゆびさきさえも 歌うたの心こころを演えんじてる
拍手はくしゅ一ひとつが嬉うれしくて 握にぎるその手てに涙なみだする
伝つたえきれない人生じんせいは 続つづける事ことで夢ゆめに見みる
誰だれかが勧すすめた訳わけでもないし 好すきで歩あるいた道みちだから
語かたりつくせぬ歌うたがあり 辿たどりつけない芸げいもある
女おんな一人ひとりの歌うた語がたり 三十さんじゅう年ねんの歌うた語がたり
楽屋gakuya暖簾norenのno表omoteとto裏uraでde 書kaかれたkareta文字mojiにni色iroがあるgaaru
行yuくなkuna 行yuくなとkunato止toめながらmenagara 背中senakaのno影kageをwo置oいてite出deるru
後okuれre毛ge抑osaえたeta襟足eriashiさえもsaemo 歌utaのno涙namidaをwo誘sasoいだすidasu
語kataりつくせぬritsukusenu歌utaがありgaari 辿tadoりつけないritsukenai芸geiもあるmoaru
抑osaえきれないekirenai儚hakanaさはsaha 舞台butaiのno華hanaとto舞maiにするnisuru
舞台butai照明akariにni背中senakaをwo向muけてkete 板itaにni浮uかんだkanda影kageをwo踏fuみmi
泣naくなkuna 泣naくなとkunato言iいi聞kiかせkase 歌utaのno幸shiawaせse語kataりri出daすsu
何気nanigeにni差saしshi出daすsu指先yubisakiさえもsaemo 歌utaのno心kokoroをwo演enじてるjiteru
拍手hakusyu一hitoつがtsuga嬉ureしくてshikute 握nigiるそのrusono手teにni涙namidaするsuru
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