煙けむりを辿たどってみても
其それは唯ただの曇くもりです
下したを見下みおろしても
其それは靜しずかな町まちです
別わかれても夏なつの日ひに手招てまねきされるが
待まち人びとがいなければ成なり立たちませぬ
瞳ひとみから涙なみだが溢あふれます
覆水盆ふくすいぼんに返かえらず
墓はかを見みつめてみても
其それは汚よごれた石いしです
腕うでを伸のばしてみても
其それは無意味むいみなことです
祭囃まつりばやしも遠とおい夢ゆめ
行ゆきの午うまも帰かえりの丑うしもいませぬ
唇くちびるから漏もれます「後あとの祭まつり」
我われは盆ぼんに帰かえらず
気付きづいても時ときは既すでに遅おそし
帰かえる家いえも町まちもありませぬ
神様かみさまと崇あがめられても
結局けっきょくは唯ただの幽霊ゆうれい
別わかれても夏なつの日ひに手招てまねきされるが
待まち人びとがいなければ成なり立たちませぬ
嗚呼ああ、覆水盆ふくすいぼんに返かえらず
我われは盆ぼんに帰かえらず
我われは盆ぼんに帰かえれず
煙kemuriをwo辿tadoってみてもttemitemo
其soれはreha唯tadaのno曇kumoriですdesu
下shitaをwo見下mioろしてもroshitemo
其soれはreha靜shizukaなna町machiですdesu
別wakaれてもretemo夏natsuのno日hiにni手招temaneきされるがkisareruga
待maちchi人bitoがいなければgainakereba成naりri立taちませぬchimasenu
瞳hitomiからkara涙namidaがga溢afuれますremasu
覆水盆fukusuibonにni返kaeらずrazu
墓hakaをwo見miつめてみてもtsumetemitemo
其soれはreha汚yogoれたreta石ishiですdesu
腕udeをwo伸noばしてみてもbashitemitemo
其soれはreha無意味muimiなことですnakotodesu
祭囃matsuribayaしもshimo遠tooいi夢yume
行yuきのkino午umaもmo帰kaeりのrino丑ushiもいませぬmoimasenu
唇kuchibiruからkara漏moれますremasu「後atoのno祭matsuりri」
我wareはha盆bonにni帰kaeらずrazu
気付kiduいてもitemo時tokiはha既sudeにni遅osoしshi
帰kaeるru家ieもmo町machiもありませぬmoarimasenu
神様kamisamaとto崇agaめられてもmeraretemo
結局kekkyokuはha唯tadaのno幽霊yuurei
別wakaれてもretemo夏natsuのno日hiにni手招temaneきされるがkisareruga
待maちchi人bitoがいなければgainakereba成naりri立taちませぬchimasenu
嗚呼aa、覆水盆fukusuibonにni返kaeらずrazu
我wareはha盆bonにni帰kaeらずrazu
我wareはha盆bonにni帰kaeれずrezu