電信柱にひっかけた夢 歌詞 長渕剛 ふりがな付

実じつに寒さむい夜よるだった
貨物かもつ列車れっしゃの通とおりすぎる音おとがした
これが最後さいごと腹はらに決きめ
26のたくらみから足あしを洗あらった

新聞しんぶん配達はいたつの自転車じてんしゃの音おとがした
酒さけの飲のめない俺おれは食しょくパンをかじった
錆さびた10円玉えんだまをひっくりかえし
「ついてねや」とやぶにらみした明あけ方がたの東京とうきょう

生いき恥はじをさらしても裏街道うらかいどうはまっぴらさ
ゴメンヨと詫わびをいれ お前まえ住すむ街まちへひっかえす
東中野ひがしなかのの駅前えきまえに ああ 突つっ立たったまんま
電信柱でんしんばしらに ひっかけた夢ゆめ
未練みれんたらたら ひっかけた夢ゆめ

浜松町はままつちょうから羽田はねだに向むかった
公衆こうしゅう電話でんわから奴やつに電話でんわした
握にぎりしめた受話器じゅわきの向むこうで
「頑張がんばれや」って奴やつが泣ないた

抜ぬき差さしならねえ 街まちだった
危あやうく俺おれの背骨せぼねを ぬかれるとこだった
性しょうに合あわねえから 家いえに帰かえるだけさと
ふてくされた顔つらで 精一杯せいいっぱいの負まけ惜おしみ

俺おれだってあの日ひの海うみを死しぬまで泳およぎ切きるつもりさ
あぶく銭ぜににうもれて一生いっしょう 男おとこなんか演やりたくねえ
あの時ときの電信柱でんしんばしらに ひっかけたくやしさと諦あきらめが
俺おれの胸むねをたたきやがる
たらたらと 胸むねをたたきやがる

俺おれの胸むねをたたきやがる
たらたらと 胸むねをたたきやがる