ハアー
島しまで育そだてば
娘むすめ十六じゅうろく 恋こいごころ
人目ひとめ忍しのんで
主あるじと一いち夜やの 仇あだなさけ
ハアー
沖おきは荒海あらうみ
吹ふいた東風やませが別わかれ風かぜ
主あるじは船乗ふなのり
今いまじゃ帰かえらぬ 波なみの底そこ
ハアー
島しまの灯あかりも
消きえて荒磯あらいその あの千鳥ちどり
泣ないてくれるな
私わたしゃかなしい 捨小舟すておぶね
ハアー
主あるじは寒さむかろ
夜よごと夜よごとの 波なみまくら
雪ゆきはちらちら
鳴ないて夜よる明あかす 磯千鳥いそちどり
ハアhaaー
島shimaでde育sodaてばteba
娘musume十六juuroku 恋koiごころgokoro
人目hitome忍shinoんでnde
主arujiとto一ichi夜yaのno 仇adaなさけnasake
ハアhaaー
沖okiはha荒海araumi
吹fuいたita東風yamaseがga別wakaれre風kaze
主arujiはha船乗funanoりri
今imaじゃja帰kaeらぬranu 波namiのno底soko
ハアhaaー
島shimaのno灯akaりもrimo
消kiえてete荒磯araisoのno あのano千鳥chidori
泣naいてくれるなitekureruna
私watashiゃかなしいxyakanashii 捨小舟suteobune
ハアhaaー
主arujiはha寒samuかろkaro
夜yoごとgoto夜yoごとのgotono 波namiまくらmakura
雪yukiはちらちらhachirachira
鳴naいてite夜yoru明aかすkasu 磯千鳥isochidori