千せんもの風吹かぜふく胸むねを
抱かかえて参まいられた
お労いたわしいあなたの望のぞみ
何なんでも叶かなえましょう
Alf Layla wa Layla
夜伽よとぎの語かたり
小夜啼さよなきの喘あえぎ
奇態きたいの裸体らたい
その膚はだに纏まとわん
触ふれる吐息といきは繻子しゅす
口脣くちびるは緋ひの天鵞絨ビロード
わが名なは “恋こい”
心こころも躯からだも蕩とろかす私わたしに
溺おぼれきらぬ者ものはない
命いのちの炎ほのおは快楽けいらくに燃もすもの
甘露かんろに痺しびれてああ恍惚こうこつと
その精尽せいつき果はてるまで
それでも優すぐれぬお顔かお
胸中こころの洞窟どうくつ
届とどかぬ苦痛くつうの疼うずき
塞ふさいで進しんぜましょう
Iftah Ya Simsim
呪文じゅもんを唱となえ
開ひらけよ扉とびら 輝かがやく帳とばり
畏おそれずに踏ふみ出だす
爪先つまさきには珊瑚さんご
横よこたわる褥しとねは翡翠ひすい
わが名なは“富とみ”
金銀財宝目映きんぎんざいほうまばゆい私わたしは
目めが眩くらまぬ者ものはない
王者おうじゃも額ぬかづくこの綺羅きらめきは
この世よの何なによりああ美うつくしや
金かねで奪うばえぬ物ものはなし
Alf Layla wa Layla
まだ晴はれぬならば
抱だかれるがいいだろう
禁断きんだんの腕かいな
眼蓋閉まぶたとじ見みつめよ
黒馬くろうまの鬣たてがみ
降おり立たつ漆黒しっこくの翼つばさ
わが名なは“闇やみ”
すべてを抱だき取とる私わたしの深ふかさに
抗あらがえる者ものなどない
虚無きょむへと注そそげば愛あいの美酒びしゅとなり
蒼冷あおざめた頬ほほに薔薇ばらの血ちが差さす
ABRACADABRA
私わたしはいつでも
あなたに寄より添そった影かげ
夢ゆめなど魔まとなる悪あくさえ美びとなる
この世よの懈怠けだいを犯おかすものなり
さあさ魂たましいをこちらに
千senものmono風吹kazefuくku胸muneをwo
抱kakaえてete参maiられたrareta
おo労itawaしいあなたのshiianatano望nozoみmi
何nanでもdemo叶kanaえましょうemasyou
Alf Layla wa Layla
夜伽yotogiのno語kataりri
小夜啼sayonaきのkino喘aeぎgi
奇態kitaiのno裸体ratai
そのsono膚hadaにni纏matoわんwan
触fuれるreru吐息toikiはha繻子syusu
口脣kuchibiruはha緋hiのno天鵞絨birôdo
わがwaga名naはha “恋koi”
心kokoroもmo躯karadaもmo蕩toroかすkasu私watashiにni
溺oboれきらぬrekiranu者monoはないhanai
命inochiのno炎honooはha快楽keirakuにni燃moすものsumono
甘露kanroにni痺shibiれてああreteaa恍惚koukotsuとto
そのsono精尽seitsuきki果haてるまでterumade
それでもsoredemo優suguれぬおrenuo顔kao
胸中kokoroのno洞窟doukutsu
届todoかぬkanu苦痛kutsuuのno疼uzuきki
塞fusaいでide進shinぜましょうzemasyou
Iftah Ya Simsim
呪文jumonをwo唱tonaえe
開hiraけよkeyo扉tobira 輝kagayaくku帳tobari
畏osoれずにrezuni踏fuみmi出daすsu
爪先tsumasakiにはniha珊瑚sango
横yokoたわるtawaru褥shitoneはha翡翠hisui
わがwaga名naはha“富tomi”
金銀財宝目映kinginzaihoumabayuいi私watashiはha
目meがga眩kuraまぬmanu者monoはないhanai
王者oujaもmo額nukaづくこのdukukono綺羅kiraめきはmekiha
このkono世yoのno何naniよりああyoriaa美utsukuしやshiya
金kaneでde奪ubaえぬenu物monoはなしhanashi
Alf Layla wa Layla
まだmada晴haれぬならばrenunaraba
抱daかれるがいいだろうkarerugaiidarou
禁断kindanのno腕kaina
眼蓋閉mabutatoじji見miつめよtsumeyo
黒馬kuroumaのno鬣tategami
降oりri立taつtsu漆黒shikkokuのno翼tsubasa
わがwaga名naはha“闇yami”
すべてをsubetewo抱daきki取toるru私watashiのno深fukaさにsani
抗aragaえるeru者monoなどないnadonai
虚無kyomuへとheto注sosoげばgeba愛aiのno美酒bisyuとなりtonari
蒼冷aozaめたmeta頬hohoにni薔薇baraのno血chiがga差saすsu
ABRACADABRA
私watashiはいつでもhaitsudemo
あなたにanatani寄yoりri添soったtta影kage
夢yumeなどnado魔maとなるtonaru悪akuさえsae美biとなるtonaru
このkono世yoのno懈怠kedaiをwo犯okaすものなりsumononari
さあさsaasa魂tamashiiをこちらにwokochirani