見上みあげれば丸まるい夜空よぞら 揺ゆらめく蒼あおい月夜つきよ
神かみの名なを呪のろいながら 奈落ならくの底そこで唄うたう……
盲めしいた闇やみで彼かれが 光ひかりだと思おもっていたのは 誤あやまりで
その温ぬくもりの名なは 愛あいだと 後のちに知しった
初はじめての友達ともだちは 碧あおい瞳めの可愛かわいい女の子アイン・メートヒェン お別わかれさ
その切せつなさの名なが 恋こいだと 遂ついに知しらず
花はなに水みずを遣やるように 儘まま 罪つみには罰ばつが要いる 嗚呼ああ
やがて <<迎賓グーテン・アーベント>> 疾はしる <<第七の物語ズィーベン・メルヒェン>>
摂理かみに背せを向むけて__
見下みおろせば昏くらい大地だいち 揺ゆらめく紅あかい焔尾ほのお
母ははの瞳めに抱だかれながら 奈落ならくの底そこへ堕おちる……
<何故なぜ コノ村むらニハ 今いま 誰だれモイナイノ?) (__其それは 昔むかし 皆みな 死しんじゃったからさ>
<ジャ...何故なぜ 昔むかし 村人むらびと 皆みんな 死しンジャッタノ?) (__其それは 黒くろき 死しの 病やまい のせいさ>
<ジャ...何故なぜ ソノ森もりノ 村むらニ 母子ははこハイタノ?) (__其それは 或あの【イド】が 呼よんだからさ>
<ジャ...何故なぜ 【イド】ハ 何なんノ為ためニ 人ひとヲ呼よブノ?) (__其それこそが 奴やつの本能ほんのうだからさ>
嗚呼ああ 墓穴はかあな 掘ほっても 掘ほっても 掘ほっても 必死ひっしに 掘ほっても キリがない 「悲惨ひさんな時代じだいさ」
嗚呼ああ 死体したいと土塊つちくれ 死体したいと土塊つちくれ 死体したいと土塊つちくれ 多層菓子ミルフィーユ 「無残むざんな事態じたいさ」
生命せいめいの目的もくてきは<<生いキル事こと>>と<<増ふエル事こと>>
「殺ころセ」と「侵おかセ」と 【イド】は唄うたう
【仄昏き宵闇の森】
夜露よつゆに濡ぬれた 苔藻こけもを踏ふみ鳴ならす 少年しょうねんの
その足取あしどりは 哀かなしい程ほどに軽かるく 少年しょうねんを
呼よび止とめた声こえは 下卑げびた響ひびきで されど彼かれはまだ知しらない
嗚呼ああ 世界せかいの作為さくいなど 世間せけんの悪意あくいなど 何なにひとつ触ふれぬまま育そだったから
友達ともだちを抱だいたまま → 招まねかざる客きゃくを連つれ → 優やさしい母ははの元もとへと → そして...
見渡みわたせば__
鳥とりに羽はねが有あるように 儘まま 夜よるには唄うたが在ある 嗚呼ああ
いずれ <<迎暁グーテン・モルゲン>> 染そまる <<薔薇の庭園オゥゼン・ゴルデン>>
摂理かみを背せに受うけて__
「キミが今笑いまわらっている、眩まばゆい其その時代じだいに。
誰だれも恨うらまず、死しせることを憾うらまず、必かならず其処そこで逢あおう」
~『光ひかりと闇やみの童話メルヒェン』
見上miaげればgereba丸maruいi夜空yozora 揺yuらめくrameku蒼aoいi月夜tsukiyo
神kamiのno名naをwo呪noroいながらinagara 奈落narakuのno底sokoでde唄utaうu……
盲meshiいたita闇yamiでde彼kareがga 光hikariだとdato思omoっていたのはtteitanoha 誤ayamaりでride
そのsono温nukuもりのmorino名naはha 愛aiだとdato 後nochiにni知shiったtta
初hajiめてのmeteno友達tomodachiはha 碧aoいi瞳meのno可愛kawaiいi女の子ain・mêtohyen おo別wakaれさresa
そのsono切setsuなさのnasano名naがga 恋koiだとdato 遂tsuiにni知shiらずrazu
花hanaにni水mizuをwo遣yaるようにruyouni 儘mama 罪tsumiにはniha罰batsuがga要iるru 嗚呼aa
やがてyagate <<迎賓gûten・âbento>> 疾haしるshiru <<第七の物語zuîben・meruhyen>>
摂理kamiにni背seをwo向muけてkete__
見下mioろせばroseba昏kuraいi大地daichi 揺yuらめくrameku紅akaいi焔尾honoo
母hahaのno瞳meにni抱daかれながらkarenagara 奈落narakuのno底sokoへhe堕oちるchiru……
<何故naze コノkono村muraニハniha 今ima 誰dareモイナイノmoinaino?) (__其soれはreha 昔mukashi 皆mina 死shiんじゃったからさnjattakarasa>
<ジャja...何故naze 昔mukashi 村人murabito 皆minna 死shiンジャッタノnjattano?) (__其soれはreha 黒kuroきki 死shiのno 病yamai のせいさnoseisa>
<ジャja...何故naze ソノsono森moriノno 村muraニni 母子hahakoハイタノhaitano?) (__其soれはreha 或aのno【イドido】がga 呼yoんだからさndakarasa>
<ジャja...何故naze 【イドido】ハha 何nanノno為tameニni 人hitoヲwo呼yoブノbuno?) (__其soれこそがrekosoga 奴yatsuのno本能honnouだからさdakarasa>
嗚呼aa 墓穴hakaana 掘hoってもttemo 掘hoってもttemo 掘hoってもttemo 必死hisshiにni 掘hoってもttemo キリkiriがないganai 「悲惨hisanなna時代jidaiさsa」
嗚呼aa 死体shitaiとto土塊tsuchikure 死体shitaiとto土塊tsuchikure 死体shitaiとto土塊tsuchikure 多層菓子mirufîyu 「無残muzanなna事態jitaiさsa」
生命seimeiのno目的mokutekiはha<<生iキルkiru事koto>>とto<<増fuエルeru事koto>>
「殺koroセse」とto「侵okaセse」とto 【イドido】はha唄utaうu
【仄昏きki宵闇のno森】
夜露yotsuyuにni濡nuれたreta 苔藻kokemoをwo踏fuみmi鳴naらすrasu 少年syounenのno
そのsono足取ashidoりはriha 哀kanaしいshii程hodoにni軽karuくku 少年syounenをwo
呼yoびbi止toめたmeta声koeはha 下卑gebiたta響hibiきでkide されどsaredo彼kareはまだhamada知shiらないranai
嗚呼aa 世界sekaiのno作為sakuiなどnado 世間sekenのno悪意akuiなどnado 何naniひとつhitotsu触fuれぬままrenumama育sodaったからttakara
友達tomodachiをwo抱daいたままitamama → 招maneかざるkazaru客kyakuをwo連tsuれre → 優yasaしいshii母hahaのno元motoへとheto → そしてsoshite...
見渡miwataせばseba__
鳥toriにni羽haneがga有aるようにruyouni 儘mama 夜yoruにはniha唄utaがga在aるru 嗚呼aa
いずれizure <<迎暁gûten・morugen>> 染soまるmaru <<薔薇の庭園ouzen・goruden>>
摂理kamiをwo背seにni受uけてkete__
「キミkimiがga今笑imawaraっているtteiru、眩mabayuいi其soのno時代jidaiにni。
誰dareもmo恨uraまずmazu、死shiせることをserukotowo憾uraまずmazu、必kanaraずzu其処sokoでde逢aおうou」
~『光hikariとto闇yamiのno童話meruhyen』