誰だれも踏ふみ込こまない暗くらい森もり 深々ふかぶかと木々きぎが根ねを張はる
奥深おくふかくへ誘さそうような鳴なき声ごえの主ぬしはどこだ
風かぜも吹ふき込こまない狭せまい道みち けものが森もりの威いを借かりる
人ひとは通とおれない が通とおらなきゃ見みつからないものがある
駆かけ抜ぬけるけもの道みち 身体からだにいばらが絡からまって
足元あしもとにまた血ちが滴したたった 痛いたみと引ひき換かえに 前まえに
誰だれも踏ふみ込こまない暗くらい森もり 深々ふかぶかと木々きぎが根ねを張はる
俺おれの雄叫おたけびを恐おそれて 入はいってくるものはいない
猿さるよりゃ賢かしこい俺おれというけものが森もりの王おうになる
誰だれも通とおさない が通とおさなきゃ出会であえないものもある
見みつからないものがある
閉とざされたこの扉とびら 孤独こどくに出会であうことでわかる
掻かき分わけるいばらの向むこうで 息いきを潜ひそめるのは誰だれだ
果はてしないけもの道みち いつしか傷きずが増ふえるたび
足元あしもとにこの血ちが零こぼれて 奴やつらの道標みちしるべになる
駆かけ抜ぬけるけもの道みち 身体からだにいばらが絡からまって
足元あしもとの血ちを今いま辿たどって けものが俺おれを追おって来くる
馬鹿ばからしいこの旅たびの終おわりを知しってるかのように
血ちに飢うえたけものが闇やみで 不気味ぶきみに鳴なくのが聴きこえる
誰dareもmo踏fuみmi込koまないmanai暗kuraいi森mori 深々fukabukaとto木々kigiがga根neをwo張haるru
奥深okufukaくへkuhe誘sasoうようなuyouna鳴naきki声goeのno主nushiはどこだhadokoda
風kazeもmo吹fuきki込koまないmanai狭semaいi道michi けものがkemonoga森moriのno威iをwo借kariるru
人hitoはha通tooれないrenai がga通tooらなきゃranakya見miつからないものがあるtsukaranaimonogaaru
駆kaけke抜nuけるけものkerukemono道michi 身体karadaにいばらがniibaraga絡karaまってmatte
足元ashimotoにまたnimata血chiがga滴shitataったtta 痛itaみとmito引hiきki換kaえにeni 前maeにni
誰dareもmo踏fuみmi込koまないmanai暗kuraいi森mori 深々fukabukaとto木々kigiがga根neをwo張haるru
俺oreのno雄叫otakeびをbiwo恐osoれてrete 入haiってくるものはいないttekurumonohainai
猿saruよりゃyorya賢kashikoいi俺oreというけものがtoiukemonoga森moriのno王ouになるninaru
誰dareもmo通tooさないsanai がga通tooさなきゃsanakya出会deaえないものもあるenaimonomoaru
見miつからないものがあるtsukaranaimonogaaru
閉toざされたこのzasaretakono扉tobira 孤独kodokuにni出会deaうことでわかるukotodewakaru
掻kaきki分waけるいばらのkeruibarano向muこうでkoude 息ikiをwo潜hisoめるのはmerunoha誰dareだda
果haてしないけものteshinaikemono道michi いつしかitsushika傷kizuがga増fuえるたびerutabi
足元ashimotoにこのnikono血chiがga零koboれてrete 奴yatsuらのrano道標michishirubeになるninaru
駆kaけke抜nuけるけものkerukemono道michi 身体karadaにいばらがniibaraga絡karaまってmatte
足元ashimotoのno血chiをwo今ima辿tadoってtte けものがkemonoga俺oreをwo追oってtte来kuるru
馬鹿bakaらしいこのrashiikono旅tabiのno終oわりをwariwo知shiってるかのようにtterukanoyouni
血chiにni飢uえたけものがetakemonoga闇yamiでde 不気味bukimiにni鳴naくのがkunoga聴kiこえるkoeru