在ありし日ひの幻影げんえいを ハンガーにぶら下さげて
多情たじょうな少年しょうねんは 出でがけに人影ひとかげを見みる
去さり行ゆくものに外套がいとうを着きせて 見送みおくる先さきは風かぜばかり
かじかむ指先ゆびさきでドアを開あけて 未練みれんを置おきざりにして街まちに出でる
繁華街はんかがいで馴染なじみの顔かおと 音おとのしない笑わらい声こえ 喧噪けんそうが静寂せいじゃく
楽たのしいと喜よろこびが反比例はんぴれいしだして 意識いしきの四隅よすみに沈殿ちんでんする
小ちいさな後悔こうかいばかりを うんざりする程看取ほどみとり続つづけて
一人ひとりの部屋へやに帰かえる頃ころ どうでもいい落日らくじつが
こんな情緒じょうちょをかき混まぜるから 見みえざるものが見みえてくる
幽霊ゆうれい 夕暮ゆうぐれ 留守電るすでん がらんどうの部屋へや
在aりしrishi日hiのno幻影geneiをwo ハンガhangaーにぶらnibura下saげてgete
多情tajouなna少年syounenはha 出deがけにgakeni人影hitokageをwo見miるru
去saりri行yuくものにkumononi外套gaitouをwo着kiせてsete 見送miokuるru先sakiはha風kazeばかりbakari
かじかむkajikamu指先yubisakiでdeドアdoaをwo開aけてkete 未練mirenをwo置oきざりにしてkizarinishite街machiにni出deるru
繁華街hankagaiでde馴染najiみのmino顔kaoとto 音otoのしないnoshinai笑waraいi声koe 喧噪kensouがga静寂seijaku
楽tanoしいとshiito喜yorokoびがbiga反比例hanpireiしだしてshidashite 意識ishikiのno四隅yosumiにni沈殿chindenするsuru
小chiiさなsana後悔koukaiばかりをbakariwo うんざりするunzarisuru程看取hodomitoりri続tsuduけてkete
一人hitoriのno部屋heyaにni帰kaeるru頃koro どうでもいいdoudemoii落日rakujitsuがga
こんなkonna情緒jouchoをかきwokaki混maぜるからzerukara 見miえざるものがezarumonoga見miえてくるetekuru
幽霊yuurei 夕暮yuuguれre 留守電rusuden がらんどうのgarandouno部屋heya