「ある日ひやっと降ふり出だした雪ゆきに
青空あおぞらが恋こいをして
空そらになった雲くものポケットの隅すみから
アメを降ふらせたんだ」
「そのカエルは頭あたまに咲さいた花はなが
ただ嫌いやになったから
枯からせ方かたを探さがして旅たびに出でよう
これで僕ぼくも普通ふつうになろう」
そんなおとぎ話はなしを書かいてる
君きみの好すきなあの絵本えほんの続つづきを
聞きかせたいと思おもうのだ
さぁ、口くちずさんで
口くちずさんでたら春はるが来きて
僕ぼくら気きまずくないように
明日あしたの方ほうを向むいて笑わらっているんだろう
忘わすれないで 忘わすれないでよ、ねぇ
この話はなしは君きみのために書かいた話はなしだ
本当ほんとうは僕ぼくは、
こんな絵本えほんを描かくことが夢ゆめだったんだ
「その日ひやっと木きになった花はなが
ビル風かぜと喧嘩けんかして
落おちこぼれたそれを拾ひろった君きみは
押おし花ばなを作つくったのさ」
「グラスホッパー、物知ものしりな猫ねこの
おじいさんが消きえてしまった!
聞きけば雲くもの上うえまで越こしたらしい
跳はねて届とどけば会あえるらしい」
そんな頭あたまの物語ものがたりを
書かき出だすたび
君きみがノートの上踊うえおどるのさ
嘘うそみたいな陽気ようきで
さぁ春はるを待まって
春はるを待まってたら君きみがいて
僕ぼくは気きづかれないように
いつまでも頬拭ほおぬぐって笑わらっているんだろう
忘わすれたいよ 忘わすれたいのに、ねえ
春はるの風かぜも
木漏きもれ日ひみたいな背徳感はいとくかんも
僕ぼくの弱よわさ全部ぜんぶ
絵本えほんに閉とじ込こめただけだったんだ
楽たのしそうだったら
笑わらった振ふりして
辛つらいことがあっても
ふざけた振ふりして
絵本えほんの中なかの僕ぼくみたいに
生いきていけたら
それができたらわけないよ
さよならした君きみの思おもい出いで
話はなしを書かいて
祖父そふが死しんだ時ときでさえ
泣ないた振ふりをして
人ひとの気持きもちが分わからない
なんて言いい訳わけ
僕ぼくがだめなだけだ
口くちずさんで
さぁ口くちずさんで 口くちずさんでたら
春はるが来きて
僕ぼくは君きみを覚おぼえてて
いつかみたいな顔かおで
笑わらっているんだろう
忘わすれないよ 忘わすれないから、ねえ
この話はなしは
君きみと僕ぼくを書かいた話はなしだ
本当ほんとうはずっと待まっていたんだ
できれば君きみが今日きょうを忘わすれないように
泣ないた振ふりをして
「あるaru日hiやっとyatto降fuりri出daしたshita雪yukiにni
青空aozoraがga恋koiをしてwoshite
空soraになったninatta雲kumoのnoポケットpokettoのno隅sumiからkara
アメameをwo降fuらせたんだrasetanda」
「そのsonoカエルkaeruはha頭atamaにni咲saいたita花hanaがga
ただtada嫌iyaになったからninattakara
枯kaらせrase方kataをwo探sagaしてshite旅tabiにni出deようyou
これでkorede僕bokuもmo普通futsuuになろうninarou」
そんなおとぎsonnaotogi話hanashiをwo書kaいてるiteru
君kimiのno好suきなあのkinaano絵本ehonのno続tsuduきをkiwo
聞kiかせたいとkasetaito思omoうのだunoda
さぁsaa、口kuchiずさんでzusande
口kuchiずさんでたらzusandetara春haruがga来kiてte
僕bokuらra気kiまずくないようにmazukunaiyouni
明日ashitaのno方houをwo向muいてite笑waraっているんだろうtteirundarou
忘wasuれないでrenaide 忘wasuれないでよrenaideyo、ねぇnee
このkono話hanashiはha君kimiのためにnotameni書kaいたita話hanashiだda
本当hontouはha僕bokuはha、
こんなkonna絵本ehonをwo描kaくことがkukotoga夢yumeだったんだdattanda
「そのsono日hiやっとyatto木kiになったninatta花hanaがga
ビルbiru風kazeとto喧嘩kenkaしてshite
落oちこぼれたそれをchikoboretasorewo拾hiroったtta君kimiはha
押oしshi花banaをwo作tsukuったのさttanosa」
「グラスホッパgurasuhoppaー、物知monoshiりなrina猫nekoのno
おじいさんがojiisanga消kiえてしまったeteshimatta!
聞kiけばkeba雲kumoのno上ueまでmade越koしたらしいshitarashii
跳haねてnete届todoけばkeba会aえるらしいerurashii」
そんなsonna頭atamaのno物語monogatariをwo
書kaきki出daすたびsutabi
君kimiがgaノnoートtoのno上踊ueodoるのさrunosa
嘘usoみたいなmitaina陽気youkiでde
さぁsaa春haruをwo待maってtte
春haruをwo待maってたらttetara君kimiがいてgaite
僕bokuはha気kiづかれないようにdukarenaiyouni
いつまでもitsumademo頬拭hoonuguってtte笑waraっているんだろうtteirundarou
忘wasuれたいよretaiyo 忘wasuれたいのにretainoni、ねえnee
春haruのno風kazeもmo
木漏kimoれre日hiみたいなmitaina背徳感haitokukanもmo
僕bokuのno弱yowaさsa全部zenbu
絵本ehonにni閉toじji込koめただけだったんだmetadakedattanda
楽tanoしそうだったらshisoudattara
笑waraったtta振fuりしてrishite
辛tsuraいことがあってもikotogaattemo
ふざけたfuzaketa振fuりしてrishite
絵本ehonのno中nakaのno僕bokuみたいにmitaini
生iきていけたらkiteiketara
それができたらわけないよsoregadekitarawakenaiyo
さよならしたsayonarashita君kimiのno思omoいi出iでde
話hanashiをwo書kaいてite
祖父sofuがga死shiんだnda時tokiでさえdesae
泣naいたita振fuりをしてriwoshite
人hitoのno気持kimoちがchiga分waからないkaranai
なんてnante言iいi訳wake
僕bokuがだめなだけだgadamenadakeda
口kuchiずさんでzusande
さぁsaa口kuchiずさんでzusande 口kuchiずさんでたらzusandetara
春haruがga来kiてte
僕bokuはha君kimiをwo覚oboえててetete
いつかみたいなitsukamitaina顔kaoでde
笑waraっているんだろうtteirundarou
忘wasuれないよrenaiyo 忘wasuれないからrenaikara、ねえnee
このkono話hanashiはha
君kimiとto僕bokuをwo書kaいたita話hanashiだda
本当hontouはずっとhazutto待maっていたんだtteitanda
できればdekireba君kimiがga今日kyouをwo忘wasuれないようにrenaiyouni
泣naいたita振fuりをしてriwoshite