年老としおいた明日あしたなき旅人たびびと
オホーツクの海うみの青あおさに
昨日きのうまでの夢ゆめを見みる
色いろあせたコートの襟えりたて
みしらぬ町角まちかど
ふりかえることは生いきること
思おもい出でが生いきてるしるし
シベリアの風かぜの冷つめたさに
ふきかける息いきの白しろさ
あてもなく遠とおく見みつめ
ふと微笑ほほえみうかべる
故郷こきょうをはなれ時ときが過すぎ
強つよかった父ちちはもう白髪しらが
オホーツクの海うみの青あおさを
あなたにも見みせたかった
今日きょうまでのわがままを
許ゆるしてくれるだろうか
冬空ふゆぞらに一羽いちわさまよう
帰かえれない渡わたり鳥どりに似にて
シベリアの風かぜの冷つめたさに
力ちからつき翼つばさおれて
朽くち果はてる荒野こうやにさえも
一輪いちりんの花はなは咲さく
年老toshioいたita明日ashitaなきnaki旅人tabibito
オホohoーツクtsukuのno海umiのno青aoさにsani
昨日kinouまでのmadeno夢yumeをwo見miるru
色iroあせたasetaコkoートtoのno襟eriたてtate
みしらぬmishiranu町角machikado
ふりかえることはfurikaerukotoha生iきることkirukoto
思omoいi出deがga生iきてるしるしkiterushirushi
シベリアshiberiaのno風kazeのno冷tsumeたさにtasani
ふきかけるfukikakeru息ikiのno白shiroさsa
あてもなくatemonaku遠tooくku見miつめtsume
ふとfuto微笑hohoemiうかべるukaberu
故郷kokyouをはなれwohanare時tokiがga過suぎgi
強tsuyoかったkatta父chichiはもうhamou白髪shiraga
オホohoーツクtsukuのno海umiのno青aoさをsawo
あなたにもanatanimo見miせたかったsetakatta
今日kyouまでのわがままをmadenowagamamawo
許yuruしてくれるだろうかshitekurerudarouka
冬空fuyuzoraにni一羽ichiwaさまようsamayou
帰kaeれないrenai渡wataりri鳥doriにni似niてte
シベリアshiberiaのno風kazeのno冷tsumeたさにtasani
力chikaraつきtsuki翼tsubasaおれてorete
朽kuちchi果haてるteru荒野kouyaにさえもnisaemo
一輪ichirinのno花hanaはha咲saくku