石畳の緋き悪魔 歌詞 Sound Horizon ふりがな付

残酷ざんこくナ『永遠えいえん』トイウ苦ニガイ毒どくヲ、喰くラウ覚悟かくごガ在あルナラバ、共ともニ生いキヨウ
残酷ざんこくな『永遠えいえん』という苦にがい毒どくを、喰くらう覚悟かくごを決きめたから、共ともニ生いキヨウ

『争あらそいの歴史れきしは駆かけ廻まわる――』

風かぜは彼かの地ちに 《支配者おうしゃ》を運はこび続つづけたが
刹那せつなの瞬またたききの間まに 誰だれもが皆立みなたち去さった

歴史れきしが騙かたらざる 戦火せんかの叙事詩うたを詠うたいましょう
敗はいは大地だいちに倒たおれ 幾度いくども花はなを散ちらす

千せんの孤独こどくが 蝕むしばむ檻おりの中なかから
朽くちゆく其その身みを 解とき放はなった緋あかき《焔ひかり》

『憎にくしみの歴史れきしは駆かけ廻まわる――』
約束やくそくされざる文字もじをも巻まき込こんで《悪魔あくま》は詠うたう

時ときは彼かの地ちに 《観測者ふうしゃ》を廻まわし続つづけたが
刹那せつなの輝かがやきを手てに 季節きせつは唯過ただすぎ去さった

歴史れきしが語かたらざる 戦渦せんかの叙情詩うたを詠うたいましょう
灰はいは大地だいちに環かえり 幾度いくども花はなを咲さかす

千せんの責苦せめくが 苛さいなむ檻おりの外そとへと
朽くちゆく其その身みを 解とき放はなった緋あかき《焔ひかり》

《美シキ夜ノ娘ライラ》、君きみガ愛あいスモノ全すべテ、其そノ腕うでヲスリ抜ぬケル
流ながレル《雫なみだ》ガ、河かわニナル前まえニ、契約ちかいノ接吻くちづけヲ
《美シキ夜ノ娘ライラ》、君きみガ望のぞムモノ全すべテ、其そノ腕うでヲ振ふリ払はらウ
哀かなシイ時代じだいト諦あきらメ顔がおデ、無力むりょくニ嘆なげクノカ？ 君きみニ今いま、敢あエテ問とオウ――

【封印ふういんの蒼そう】⇔【解放かいほうの緋ひ】
石畳いしだたみを突つき抜ぬけて双ふたつの焔ほのおは踊おどる

時間ときニ置おキ去ざリニサレタ、長過ながすギル闇やみノ中なかデ
名前なまえサエ忘わすレテイタ、君きみノ《焔ひかり》見みル迄までハ、君きみガ呼よンデクレル迄までハ――

ダ・カ・ラ――
君きみヲ害がいスモノ全すべテ、此こノ腕うでデ退しりぞケヨウ
流ながレル《滴ちしお》ガ、河かわニナル迄までニ、全すべテヲ終おワラセヨウ
《美シキ夜ノ娘ライラ》、君きみガ憎にくムモノ全すべテ、此こノ腕うでデ滅ほろボソウ
其そレハ異教徒いきょうとカ? 同胞どうほうカ? 其そレトモ『聖戦あらそい』其そレ自体じたいカ?

君きみニ今いま、敢あエテ問とオウ――