住所録じゅうしょろくを替かえる度たび 消けさねばならない人ひとがある
忘わすれるはずもない人ひとを 忘わすれるために消けしてゆく
古ふるいノォトを捨すてたなら 想おもい出でまでも捨すて去さるようで
捨すてたふりしてひきだしの 二度にどと開あけない場所ばしょに置おく
空そらで覚おぼえたあの人ひとの
住所じゅうしょと癖くせのある文字もじで
「元気げんきですか」とある日ひ突然とつぜん
手紙てがみが届とどく
来くるはずのない人ひとからの 手紙てがみの中身なかみは知しっている
自分じぶんで書かいた戯たわむれの 少すこし哀かなしい一人ひとり遊あそび
指ゆびが覚おぼえたダイヤルを
夜中よなかにそっと廻まわしてる
昔むかしの合図あいずを忠実ちゅうじつに守まもり
二度にど鳴ならしてまたかけて
出でてくれるはずもない人ひとの 部屋へやで私わたしのベルが鳴なる
それだけで胸むねが高鳴たかなって 息いきを殺ころした一人ひとり遊あそび
出でてくれるはずもない人ひとが もしもふいに出でた時ときには
間違まちがえましたと 切きればいい
間違まちがえましたと 切きればいい
住所録juusyorokuをwo替kaえるeru度tabi 消keさねばならないsanebanaranai人hitoがあるgaaru
忘wasuれるはずもないreruhazumonai人hitoをwo 忘wasuれるためにrerutameni消keしてゆくshiteyuku
古furuいiノォトnootoをwo捨suてたならtetanara 想omoいi出deまでもmademo捨suてte去saるようでruyoude
捨suてたふりしてひきだしのtetafurishitehikidashino 二度nidoとto開aけないkenai場所basyoにni置oくku
空soraでde覚oboえたあのetaano人hitoのno
住所juusyoとto癖kuseのあるnoaru文字mojiでde
「元気genkiですかdesuka」とあるtoaru日hi突然totsuzen
手紙tegamiがga届todoくku
来kuるはずのないruhazunonai人hitoからのkarano 手紙tegamiのno中身nakamiはha知shiっているtteiru
自分jibunでde書kaいたita戯tawamuれのreno 少sukoしshi哀kanaしいshii一人hitori遊asoびbi
指yubiがga覚oboえたetaダイヤルdaiyaruをwo
夜中yonakaにそっとnisotto廻mawaしてるshiteru
昔mukashiのno合図aizuをwo忠実chuujitsuにni守mamoりri
二度nido鳴naらしてまたかけてrashitematakakete
出deてくれるはずもないtekureruhazumonai人hitoのno 部屋heyaでde私watashiのnoベルberuがga鳴naるru
それだけでsoredakede胸muneがga高鳴takanaってtte 息ikiをwo殺koroしたshita一人hitori遊asoびbi
出deてくれるはずもないtekureruhazumonai人hitoがga もしもふいにmoshimofuini出deたta時tokiにはniha
間違machigaえましたとemashitato 切kiればいいrebaii
間違machigaえましたとemashitato 切kiればいいrebaii