去さりゆく君きみの背中せなかに
季節きせつ忘わすれの帰かえり花ばな降ふりしきる
振ふり返かえりもせずに さよならも言いわず
色いろ葉は散ちる坂道さかみち
何なにか言葉ことばを遣つかえば
傷きずつけるか傷きずつくかのどちらか
だから敢あえて君きみは 何なにも言いわずに
物語ものがたりを閉とじる
君きみを傷きずつけたことでまず僕ぼくが傷きずついて
僕ぼくが傷きずつくことで更さらに君きみが傷きずついた
僕ぼくが黙だまれば君きみは僕ぼくの嘘うそを疑うたがって
君きみが黙だまれば僕ぼくは君きみの愛あいを疑うたがった
悲かなしい螺旋らせんに疲つかれ果はてさせたね ああ
二人手ふたりてをつないでいても
辛つらく遠とおく淋さびしいあの山道やまみちを
君きみはこれからたった独ひとりきりで
帰かえりゆくというのか
僕ぼくが思おもうよりずっと君きみは僕ぼくを愛あいして
君きみが思おもうよりずっと僕ぼくは君きみを愛あいした
そしてお互たがいの愛あいの深ふかさに気付きづきながら
やがてお互たがいの愛あいの重おもさに耐たえきれずに
悲かなしい矛盾むじゅんに疲つかれ果はてたんだね ああ
君きみを傷きずつけたことでまず僕ぼくが傷きずついて
僕ぼくが傷きずつくことで更さらに君きみが傷きずついた
僕ぼくが黙だまれば君きみは僕ぼくの嘘うそを疑うたがって
君きみが黙だまれば僕ぼくは君きみの愛あいを疑うたがった
悲かなしい螺旋らせんに疲つかれ果はてさせたね ああ
去さりゆく君きみの足下あしもと
満天星紅葉どうだんつつじは赤あかいさよなら色いろ
ほんの少すこしだけ立たち止どまった君きみは
振ふり向むかなかった
去saりゆくriyuku君kimiのno背中senakaにni
季節kisetsu忘wasuれのreno帰kaeりri花bana降fuりしきるrishikiru
振fuりri返kaeりもせずにrimosezuni さよならもsayonaramo言iわずwazu
色iro葉ha散chiるru坂道sakamichi
何naniかka言葉kotobaをwo遣tsukaえばeba
傷kizuつけるかtsukeruka傷kizuつくかのどちらかtsukukanodochiraka
だからdakara敢aえてete君kimiはha 何naniもmo言iわずにwazuni
物語monogatariをwo閉toじるjiru
君kimiをwo傷kizuつけたことでまずtsuketakotodemazu僕bokuがga傷kizuついてtsuite
僕bokuがga傷kizuつくことでtsukukotode更saraにni君kimiがga傷kizuついたtsuita
僕bokuがga黙damaればreba君kimiはha僕bokuのno嘘usoをwo疑utagaってtte
君kimiがga黙damaればreba僕bokuはha君kimiのno愛aiをwo疑utagaったtta
悲kanaしいshii螺旋rasenにni疲tsukaれre果haてさせたねtesasetane ああaa
二人手futariteをつないでいてもwotsunaideitemo
辛tsuraくku遠tooくku淋sabiしいあのshiiano山道yamamichiをwo
君kimiはこれからたったhakorekaratatta独hitoりきりでrikiride
帰kaeりゆくというのかriyukutoiunoka
僕bokuがga思omoうよりずっとuyorizutto君kimiはha僕bokuをwo愛aiしてshite
君kimiがga思omoうよりずっとuyorizutto僕bokuはha君kimiをwo愛aiしたshita
そしておsoshiteo互tagaいのino愛aiのno深fukaさにsani気付kiduきながらkinagara
やがておyagateo互tagaいのino愛aiのno重omoさにsani耐taえきれずにekirezuni
悲kanaしいshii矛盾mujunにni疲tsukaれre果haてたんだねtetandane ああaa
君kimiをwo傷kizuつけたことでまずtsuketakotodemazu僕bokuがga傷kizuついてtsuite
僕bokuがga傷kizuつくことでtsukukotode更saraにni君kimiがga傷kizuついたtsuita
僕bokuがga黙damaればreba君kimiはha僕bokuのno嘘usoをwo疑utagaってtte
君kimiがga黙damaればreba僕bokuはha君kimiのno愛aiをwo疑utagaったtta
悲kanaしいshii螺旋rasenにni疲tsukaれre果haてさせたねtesasetane ああaa
去saりゆくriyuku君kimiのno足下ashimoto
満天星紅葉doudantsutsujiはha赤akaいさよならisayonara色iro
ほんのhonno少sukoしだけshidake立taちchi止doまったmatta君kimiはha
振fuりri向muかなかったkanakatta