寂さびしいからとそれだけで来くるはずもない 鳥とり辺野へんの
山道やまみちをゆけば 散ちり急いそぐ様ように
遠近えんきんに寒椿かんつばきの紅べに 道みちを照てらす春はるまだき
風景ふうけい自身じしんが 淋さびしがってるから
ひとこまに身みを置おいただけで 自分じぶんが救すくわれる
風かぜはさや 風かぜはさやさや
竹たけはゆら 竹たけはゆらゆら
振ふり返かえるより速はやく あなたは立たち去さっていた
人ひとの心こころ移うつろい易やすく その傷きず癒いえ難にくく
立たち止どまって うろたえるは
愛あいと同おなじ重おもさの 悲かなしみ
木立こだちの間あいだに間あいだに 埋うまもった枯葉かれは
そんな風ふうにあなたと私わたしの それぞれの記憶きおくの中なかで
お互たがいの事ことが やがて薄うすれてく
そこここに散ちりばめたはずの 真実しんじつまでかすませて
夢ゆめはさや 夢ゆめはさやさや
嘘うそはゆら 嘘うそはゆらゆら
すれ違ちがうより速はやく あなたが遠とおざかってゆく
前まえのめりのまま 無造作むぞうさに投なげ出だされた愛あいが
季節きせつに追おわれ ころんだまま
野晒のざらしになっている 鳥とり辺野へんの
寂sabiしいからとそれだけでshiikaratosoredakede来kuるはずもないruhazumonai 鳥tori辺野henno
山道yamamichiをゆけばwoyukeba 散chiりri急isoぐgu様youにni
遠近enkinにni寒椿kantsubakiのno紅beni 道michiをwo照teらすrasu春haruまだきmadaki
風景fuukei自身jishinがga 淋sabiしがってるからshigatterukara
ひとこまにhitokomani身miをwo置oいただけでitadakede 自分jibunがga救sukuわれるwareru
風kazeはさやhasaya 風kazeはさやさやhasayasaya
竹takeはゆらhayura 竹takeはゆらゆらhayurayura
振fuりri返kaeるよりruyori速hayaくku あなたはanataha立taちchi去saっていたtteita
人hitoのno心kokoro移utsuろいroi易yasuくku そのsono傷kizu癒iえe難nikuくku
立taちchi止doまってmatte うろたえるはurotaeruha
愛aiとto同onaじji重omoさのsano 悲kanaしみshimi
木立kodachiのno間aidaにni間aidaにni 埋umaもったmotta枯葉kareha
そんなsonna風fuuにあなたとnianatato私watashiのno それぞれのsorezoreno記憶kiokuのno中nakaでde
おo互tagaいのino事kotoがga やがてyagate薄usuれてくreteku
そこここにsokokokoni散chiりばめたはずのribametahazuno 真実shinjitsuまでかすませてmadekasumasete
夢yumeはさやhasaya 夢yumeはさやさやhasayasaya
嘘usoはゆらhayura 嘘usoはゆらゆらhayurayura
すれsure違chigaうよりuyori速hayaくku あなたがanataga遠tooざかってゆくzakatteyuku
前maeのめりのままnomerinomama 無造作muzousaにni投naげge出daされたsareta愛aiがga
季節kisetsuにni追oわれware ころんだままkorondamama
野晒nozaraしになっているshininatteiru 鳥tori辺野henno