傷口 歌詞 スガシカオ ふりがな付

ケータイを握にぎりしめたまま
いつの間まにか寝ねてしまったみたい
君きみのアドレスを消けしたら
ケータイ 少すこし軽かるくなった

ぼくの中なかの君きみの存在そんざい
君きみの中なかのぼくの問題もんだい
天秤てんびんにかけたらぼくが
ふわりと浮ういただけ

たとえば 今夜こんやの悲かなしみに 値段ねだんをつけたとして
君きみから同おなじ分量ぶんりょうのHappyが 消きえればいいのに

君きみのメールはひとつづつ
古ふるい順番じゅんばんで消きえていく
昨日きのうまでのコトバ達たちが
無言むごんで闇やみにさようなら

ぼくの中なかの君きみは
こんなふうに殺ころされてゆきます
君きみの中なかのぼくはたぶん
100年ねんくらいヒトリ

たとえば かわかない傷口きずぐちに 名前なまえをつけたとして
死しぬまで そのひとつひとつを ぼくは忘わすれない

真夜中まよなかになるとなぜ時間じかんは はやく進すすむんだろう?
気きが付つくともう 朝あさの気配けはい…

あの日ひの輝かがやきに 保存ほぞんをかけたとして
ひとつも消けさずに 未来みらいには たぶん行いけない