ヴィオロンの響き 歌詞 因幡晃 ふりがな付

街まちはいつか 雪化粧ゆきげしょうの中なかに
ボンヤリ外路がいろ燈とう ともしびはじめた
一ひとつのコートに私わたしの肩かたを抱だき
ふるえているねと それは寒さむさのせいじやない

お願ねがいもっと歩あるきたいの
いずれは消きえる 雪ゆきの中なかに
振ふりむかないで貴方あなた 二人ふたりの足跡あしあとを
せめて残のこして

つらすぎるわ この胸むねの痛いたみが
生いきてる証あかしと 人ひとは言いうけど
どうぞ やめて ヴィオロンの響ひびきよ
今いまの私わたしには あまりに せつなく聴きこえるから

昼ひるもなお暗くらい季節きせつには
春はるのいぶきさえ 聞きこえない
足あしどりの重おもい人ひと 心こころもすさんで
街まちは 冬枯ふゆがれ

お願ねがいもっと歩あるきたいの
いずれは消きえる 雪ゆきの中なかに
振ふりむかないで貴方あなた 二人ふたりの足跡あしあとを
せめて残のこして