お座敷小唄 歌詞 天童よしみ ふりがな付

富士ふじの高嶺たかねに 降ふる雪ゆきも
京都きょうと先斗町ぽんとちょうに 降ふる雪ゆきも
雪ゆきに変かわりは ないじゃなし
とけて流ながれりゃ 皆みんな同おなじ

好すきで好すきで 大好だいすきで
死しぬ程好ほどよきな お方かたでも
妻つまと言いう字じにゃ 勝かてやせぬ
泣ないて別わかれた 河原町かわらまち

ぼくがしばらく 来こないとて
短気たんきおこして やけ酒ざけを
飲のんで身体からだを こわすなよ
お前まえ一人ひとりの 身みではない

一目ひとめ見みてから 好すきになり
ほどの良よいのに ほだされて
よんでよばれて いる内うちに
忘わすれられない 人ひととなり

どうかしたかと 肩かたに手てを
どうもしないと うつむいて
目めにはいっぱい 泪なみだため
貴方あなたしばらく 来こないから

唄うたはさのさか どどいつか
唄うたの文句もんくじゃ ないけれど
お金かねも着物きものも いらないわ
貴方あなたひとりが 欲ほしいのよ